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終わるバラエティと終わらないアイドル

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笑っていいとも!」が終わった。32年。途方もない時間。
生まれて初めて「いいとも」の放送していない世界が幕を開けた。


正直言って、「いいとも」であることは画面を見ればわかってもどんな内容やってるのかよく知らない。テレフォンショッキングくらいしかコーナー名知らない。

でも、ただただずーーーっとそこにあった。
終業式の日に早く帰ってきて、午後からまどかちゃんの家に遊びに行くからごはん食べよ、と思って誰もいない家でお母さんが作り置きしてた焼きそばをチンして食べてるとき。
高校2年の文化祭が終わって疲れて熱出してぶっ倒れて、日が高くなってから眠りから覚めてふらつきながら冷蔵庫を開けてとりあえずポカリスエットに手を伸ばした時。
ショッピングモールの試食販売のアルバイトの昼休みの休憩室で見知らぬ老若男女が集まってひとつのテレビをぼんやり眺めてるとき。
起きたら案の定2限間に合わなくて昨夜の酒が残る痛む頭でどうしようもない気持ちでチャンネルまわしたとき。
全部同じ画面だった。

すごいことだ。テレフォンショッキングを見るとソース焼きそばかチャーハンが無性に食べたくなる理由が2014年3月31日になってついにわかった。ひたすら日常であることはものすごく強靭で特別なんだね。わたしは「大いなる平凡」て言葉が大好きなのだけど、あのサーカスみたいな、お菓子のおまけのシールみたいなあのスタジオは、映像としてかなりイメージに近いような気がする。

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「そもそもなんで終わるんですか」
香取慎吾さんの言葉にハッとした。考えたことなかった。「終わります!」「えーそうなの!」以上の思考がなかった。いやもちろんあって当たり前のものだったからびっくりはしたけど、終わるときには終わるだろうって思ってたから。そこに理由を問う気がなかった。


突然だけど、いろいろな感情はあるけどなんだかんだAKBが好きだ。2年前の夏、ずっと目標にしていた東京ドームでのコンサートを迎えて、前田敦子を失って、「このあとどうするんだろう」と素朴に思った。明らかに一時代が終わってしまった。オワコンだわー、という意味ではなくて、どう続けるんだろう、って思った。そこからジャニーズや宝塚に興味を持った。50年や100年、脈々と続いている集団に。どうやって求心力を保ち続けてるのか、何を目指してるのか、どこを見ているのか。

ジャニーズは勉強すればするほどおもしろかった。小学生の頃、最初に恋したアイドルは加護亜依さんだ。そこから女の子を愛でてきた自分には「卒業」がないのが衝撃だった。いつまでも見てられる! なんて幸福なものじゃなかった。むしろ怖いと思った。だって終わりがない。

多かれ少なかれ、今までいつか卒業するんだと思って見ていたことを裏側から初めて自覚した。べらぼうに人数の多いAKBは特にそうだ。誰かの卒業が発表されると、次はもしかしたら、と無意識に頭をよぎる。あの子もうハタチだし。やめてもおかしくないし。むしろやめて別のこと始めるなら今くらいだし。コンサートの度に握手会の度に、次はいなくてもおかしくない、と心のどこかで多分思ってる。

それは必ずしも悪い感情ではなくて、アイドルを降りてもっと幸せなあるいはもっと自律的な人生を歩めるのなら本当にいいことだと思う、即刻わたしたちの前から消えてもらっていいよ、と思う。でもまぁ、ファンというのは難儀なものだ。いざそうなったらさみしくて死にそうになる。ただ「選べる」ことはポーズであっても担保されてる。どちらでもいいから、ファンのことなんて考えずにもっと利己的に自分勝手に、ちゃんと選んでねって思う。アイドルじゃない人生をとるなら、それはそれで真っ白に明るくあるように願う。

ジャニーズは違った。ずっとアイドルだった。降りることはほとんどない。……いやあるけど、最近もあったけど、レアケースだ。木村拓哉はいつからキムタクでいつまでキムタクなのだろう。きっとこれからも。その確信がこっちにもある。

「歌の世界にはライブがあって、最終日があって。ドラマにはクランクアップがあって、映画にもオールアップがあって。ゴールに向かって進むじゃないですか」
「でもバラエティは終わらないことを目指して進む、覚悟を持たないといけないジャンルなんじゃないか」
「ゴールがないところで終わらなければならない。こんなに残酷なことがあるのかなと、思います」

タモリさんに向けて中居正広さんが言ってたこの言葉が、わたしがジャニーズを勉強し始めて1年半で感じていた得体のしれなさとどこか似ていて鳥肌が立った。アイドルとして生きることに終わりがない。ゴールがない。SMAPは、多分きっと死ぬまでSMAPだ。

うーん、かわいそう、とかではなくて……。覚悟の凄さに改めて震えた、というと陳腐な言葉になってしまうけど。人生をまるごと見せてもらえているのは超すごくて、でもとても怖い。女の子のアイドルはいつもすぐに「推し」を決められるけどジャニーズは「担当」を全然決められない、というか決めてしまうのが怖かった。その先にある時間が長すぎる。死ぬまで付いていくからね!!!とかじゃなくて、いつか視界から外れる日が来てもきっとずっとこの世界にいるんだって思うから。

でも、そんなこと思うのすら失礼だなってなってきたのだ。去年のSMAPはあまりにエモくて、5人で車で旅行してるだけで、「無駄なことを一緒にしようよ」って笑顔で歌うだけで、なぜか何度も泣いてしまった。ああ20年って。おっちゃんたちずるいよ。

本人たちの重ねてきた年月もそうなんだけど、応援するとかされるとか以上に、ファン自身の人生と寄り添っているんだなって感じがすごくすごく強かったからだ。お母さんと一緒にファンになって、受験勉強で苦しんで、恋をして失恋をして、仕事で悩んで、しんどいことがあって大泣きして、結婚して子どもができて、そういうすべてでずっと側にあるってなんて尊いことなんだ。人生が重なる。長く続けるってそういうことなんだなあ。「終わらないことを目指して進む」。もうそれが彼らの「大いなる平凡」なんだなって。

トップアイドルとしての彼らの人生も、協調性も向上心もなくだらだらと時間を溶かす女の人生も、等しく続くのだ。神様は残酷に平等でくらくらするな。平凡は強い。明日もウキウキとがんばろう。


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知らないしわからないけど将棋を教えてもらうのが楽しい話

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この数週間、将棋を教えてもらっている。
自分で指してるわけではなくて単に見てる。対局そのものというより取り巻くあれこれを見てる。
将棋電王戦、としてコンピュータソフトとプロ棋士との対局をやっているのは名前だけ知ってた。ニコニコで将棋が盛り上がってるのも知ってた。……というくらいだったのけど、突然見始めた。

きっかけは3月22日の第2局「佐藤紳哉六段 VS やねうら王」だ。説明すると長くなるので以下ご参照くださいという感じなのですが、すっごく簡単にいうと、対局前の研究用に棋士に貸出→直前にコンピュータソフト側を“バグ修正”のためアップデート→強くなってるじゃん!→フリーズしても困るので新バージョンでやります→そもそもアップデートできるって最初のレギュレーション違反じゃない? 運営どうなってんの?→すみませんやっぱり旧バージョンで、って流れが対局前1週間であったのでした。

電王戦第2局「やねうら王」の修正対応について‐ニコニコインフォ
2ch名人 電王戦第2局、佐藤紳哉六段 VS やねうら王戦のレギュレーションが変更
将棋電王戦出場ソフトが対局前に“バグ修正”の是非 作者「棋力には影響しない」、棋士「明らかに別物」 - ITmedia ニュース
将棋電王戦、「やねうら王」修正前バージョンで対局 ドワンゴ「運営の判断ミス」と全面謝罪 - ITmedia ニュース

最初に言ってしまうとわたしは将棋のルールをほぼ知らないに等しい。多分最後にやったのは小学生の時だ。王様をとるゲームだよね?角と飛車が強いんだよね?どっちかが斜めに、どっちかが縦横に動くんだよね?くらいの、なんというか……小学生当時の自分以下だ。なので盤面を見ていても形成を判断できない。さっぱりわかりません。え、何見てるのって感じですよね。

でも電王戦のこの件を追いかけるのはゲームとしての将棋から離れてとっても興味深かった。まずやっぱり、人間VSコンピュータという構図が単純にドキドキしてわかりやすい。それぞれの立場でいろんな見解があって、開発者含めみなさんがブログやTwitterでいろんな発言をしているので読みながら勉強できる。しかも、将棋自体の勝ち負けというより、もう少し大きな、人工知能との向き合い方、プライドの在り処みたいな話になる。調べていくと前回の電王戦では事前貸出がなかったんだ、とかわかってくる。そうすると前回はどういう結果で、どういうドラマがあったんだろう、って興味が出てくる。

コンピュータやロボットといった知能機械が(特定の場面では)人間に匹敵する思考能力をもちつつある現在、あるいはその能力のさらなる拡大が予想される近未来の状況において、私たちは「彼ら」とどうつきあっていけるのか。その先駆的なモデルケースとして電王戦を捉えてみたいのだ。

そう考えれば、棋士側の最大の強みであったはずの「大局観」は、彼らの思考を特定の枠にはめ込んでしまう「先入観」と区別できなくなってしまう。

計算する知性といかにつきあうか――将棋電王戦からみる人間とコンピュータの近未来 | SYNODOS -シノドス-

この記事、本当におもしろくて、長い文章だけど何度か読んだ。想像の範疇であると同時に想像を超えていてその具合が超超おもしろい。将棋の話だけじゃなくて、広くコンピュータを使うとか一緒に生きることについて考えた。


第2局のプロモーションビデオ、今は公式では非公開にされてしまったけど、経緯もパーソナリティもまっったく知らないまま見るとどちらがどうという思い入れもなく、編集すごいな、とにかくものすごく対立構造煽ってるな……という感想しかなかった。で、対局に挑む佐藤紳哉六段に普通に興味持った。めっちゃ知りたくなった。「歌って踊れるアイドル棋士を目指した」って、な、に……!?どういうことなの、何そのキャッチーなフレーズ!

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というわけで、佐藤六段のことを調べはじめた。Wikipediaを読んで、動画サイトにあがっているMAD的なあれこれ(将棋関係は愛がある動画がたくさんあって素敵ですね)をいくつも見た。

こんなの、好きになるでしょ……。かくして電王戦新規を名乗っていきたい次第であります。
佐藤六段、和服で対局されてて、格好良かったです。男の人の和服はなんてずるいのだろう。


29日の第3局、家で他のことしながらニコ生を半日つけていたけど超ミーハーなことでもすごくおもしろかった。豊島将之七段は「きゅん」って言われてるって、「豊島きゅん」だからだよって、何それかわいいな、そんなのってないよ!!!

あべのハルカスの高層階から生中継だと景色きれいだなー、とか、恒例のお昼ごはんやおやつのラインナップとか、将棋見てるはずだったのにおやつタイムは23歳男性(自分より若い)がどら焼きをほおばる映像を見ることになったりとか、コンピュータ側はロボットアーム・電王手くんが駒を操るのだけど、“彼”が投了するときお辞儀した!!!だとか。わからないことたくさんあるけど、わかる部分だけでもとても楽しくて、でももっと知りたいな~と思うからもう少し深くまで足を浸しにいく。

個人的に将棋のいいところは、読みものが多いところ。当然専門的なものはわからないのですが、エッセイに近いようなもの、人となりがわかるような文章がたくさんある。文筆家や小説家の人の文体とも自意識や言葉選びが少し違ってて新鮮だし、もちろんアイドルのブログとはまったく違う密度の文章で読み応えある(アイドルの意味の薄い文字列のブログたちはそれはそれでまた大好きです)。

アニメやアイドルに入門するにはたいていの場合動画をある程度の量見る必要があって、その時間を作るのが案外しんどい。いつどこでどうやって見るかもそうだし、尺を調整しにくい。せいぜい1.5倍速で見るくらいだ。読みものは好きなときに好きな場所で自分のペースで、場合によっては流し読みしながらいけるのがいい。

豊島七段のツイート、最後の一文にしびれますね素敵です。

……前置きがあまりに長くなったことにはそろそろ気付いてる。

女子アイドルからスタートし、この1年でジャニーズに宝塚にアニメにと、ただただミーハーを極めて節操無くいろんなジャンルに手を出しまくってきている人間なのですが、この行動の根本は、「知らない」「わからない」を認めることが怖くない、むしろその状況を超楽しめる、ってところにある気がしてる。将棋はこれまでに増してそれを感じる。知らないことばっかりすぎていろいろ教えてもらうのが楽しすぎる。いくらでも「へえ~!」ってことがある、だってルールすら知らないんだからな……。そして「3月のライオン」はすばらしいな!と改めて深く思ってる。知らなくても読めるし、張り詰めた空気とかギリギリの攻防とかのドラマティックさに震えられる。その上で目の前を追いかけると、ああ現実はこんな風にフィクションを超えて、が身に沁みる。

知らない何かに入門する時、全然知らねーくせに!って言われたら怖いし、ドアを叩くのをためらったことが何度かあったけど、何度か「新規」として存在することを繰り返してその気持ちはなくなった。人をいらだたせる可能性が高いのは「知らない」ことよりも「知ったかぶり」だなって思う。変に背伸びしないで、もっと教えてくださいよ、こういうことを知りたいんですよ、ってオープンな気持ちでいると、人は本当に優しい。将棋に限らず何かのファンの人はたいてい目を輝かせながらめちゃくちゃ親切にいろいろ教えてくれる。どんどん資料をくれる。そういう熱にあたってるの、それだけで最高に元気出る。

「知らない」「わからない」に罪悪感や恥ずかしさのようなものを感じるようになったのがいつからかわからないけど、本当は全然恐れることじゃないんだよね……って開き直れる(あえてこの言葉を使う)ようになったのはいいことかもしれない。変な風にへこまなくなった、別に趣味の話だけじゃなくて。知らないことはこれから知っていけばいいし、まだまだ先があるのはとっても楽しくて喜ばしいことだ、と思う次第です。


……元気がなくなるとこういう気持ちを忘れてしまうから、卑屈になるし落ち込むし世界が全部敵だって気がしてくるから今書いておく。春なので機嫌がいい。電王戦はあと2回続きます。

大人になってから読む120%少女漫画の破壊力――「ディアティア」かずまこを

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かずまこをさん「ディアティア」、絵と装丁がかわいくてKindleジャケ買いしただけど、あまりに少女漫画すぎて、120%ふりきっていてすごかった。……正直好きっていうの恥ずかしいけど、いやだってあまりにド直球ストレートぴゅあぴゅあなんだもん、でも認めます、ああ好きですよ……!
こ、これは過剰摂取すると何かが致死量に達する……と思って一気にいけず2日に分けて読破した。。iPhoneで読んじゃだめですよ、画面小さいと攻撃力下がりますからね。ちゃんとタブレットサイズ以上で読んでくださいよ。

ディアティア

ディアティア

ディアティア2 マイディア

ディアティア2 マイディア


「私の知り合いはみんな先輩を好きになって振られるんです」「私には解らないんです、なんでみんな先輩を好きになるのか」「今日から先輩と一緒に帰ってもいいですか」……ってところからスタートするあれこれ。あとは、ええ、お察しください。

話は超シンプルなんだけどとにかく細かい描き方が行き届いていてすっごく安心感がある。いやー、何度読んできたかわからないようなお話の展開でもしっかりした絵で丁寧に描かれるとすっごくいいですね……。そして女の子がかわ!いい!!黒髪ツインテールだけど嫌らしくない。
最終的にお付き合いするところまでいきます……が……。息きらしながら最後まで辿り着いたら巻末の数ページのおまけ漫画の破壊力にやられた。死ぬ。

大人になってから読む絶対にありえない学園ラブのありがたみ。ある意味究極ファンタジー。魔法学校より美少女戦士よりファンタジーすぎる!やったー!

少女漫画で育ってきた友人に読ませたら「……これはあかん」「その後の人生を狂わせるから子どもに読ませたらいけないやつ」という感想をいただきました。ピュアすぎて甘すぎて砂吐く!(もうこの言い回しがなつかしい!!!)頭抱える。わかっててもうわーー!!ってなっちゃう。
なので心当たりのある淑女のみなさま、厳戒態勢でお読みください。よろしくお願いいたします。


もともと百合を描いてた人なんですね、確かに男の子よりだんっっぜん女の子の描き方が素敵だと思った。主人公も友達も先輩もみんなかわいい。他のも読みます。

さよならフォークロア (IDコミックス 百合姫コミックス)

さよならフォークロア (IDコミックス 百合姫コミックス)

純水アドレッセンス (百合姫コミックス)

純水アドレッセンス (百合姫コミックス)


そして白泉社のオール読み切り&描きおろし雑誌「楽園」はなんだか信頼できる……読みたいのいっぱいある。
最新号には蒼樹うめてんてーが描いてますね!

4月30日まで第1号が全部試し読みできる

那覇の古本屋さん「ちはや書房」、楽しかった

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週末、沖縄に行ってきた。

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スピッツのライブは最高だった。
毎週のようにライブやらコンサートやら舞台やら行くけど、ステージの上のキラキラを摂取してるけど、生きててよかった、次見るまで元気に生きよう!!と心の底から一番強く思うの、スピッツだ。今年で結成27周年、今年で全員47歳、ってもうこうなったらおじいちゃんになるまでお願いします。一生好きです。

金曜日から沖縄にいて、土曜日のお昼に友達が来るまで1人でぶらぶらしてた。土曜の朝は泊ふ頭の近くを自転車でぶらぶらしてたんだけど、なんだかいい感じにピカピカしてて、気になって入った古本屋さんがものすごくよかった。

自分にとって「楽しい古本屋」ってなかなかあんばいが難しくて、BOOKOFFみたいな品揃えじゃつまらないし、専門書や歴史書ばっかりでもそれはそれでおもしろくはあるけど手を伸ばしたくなる感じ、どれにしようかなって本気で狩りに行くドキドキモードとはちょっと違う。背表紙を見ていて見覚え聞き覚えのある文字列が並んでいるとにやにやできるけど、初めて見るけどなんだろうこれは、っていうざわつく違和感もあってほしい。贅沢。

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ちはや書房」は入り口には絵本、文庫は古いのも新しめなのもたくさん、国内も海外も混ざってる、単行本も結構ある、奥には美術や音楽がざくざく、レジ前には沖縄の歴史や旅行に関する本、セレクトショップのように少しだけ新刊のコーナーも、でそんなに大きなお店じゃないけどどこを見ても楽しくてかなり居座ってしまった。あまりに気に入って写真も取らせてもらった。

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本棚すてきですね、全部1人で選んでるんですか、ってお兄さんに聞いたら、買い取ってる本も多いですよ、なのでお客さんのセンスがいいんです、って言ってた。すごい。
入荷した本や雑貨がここに並んでる、見てるだけでとってもいいでしょう。
http://chihayabooks.ti-da.net/

どうしても何か買いたくて迷った。4月なのに日差しが強いこの場所で、黒目は焼かれて海も空も青くきれいで、わたしの2014年の夏はきっとこの週末で1度始まって1度終わる、だからそういう夢みたいな日に合うのがいいなと思った。知らない人の知らない小説を買うのもよかったけどでもちょっと、踏み外しちゃだめだ、しっくりこさせたい。

なのでこれにした。何度だって声に出したいタイトル。

たくさんのタブー (新潮文庫)

たくさんのタブー (新潮文庫)


ライブだけでも2ケタ、部屋のスピーカーから鳴らしたりイヤホンで耳に流し込んでるのも含めたら数百回は聞いてるけど、土曜日に聞いたこの曲が今まででいちばんよかった。
「自力で見つけよう神様」!!! 見つけるよ!!!!


スピッツ / 運命の人 - YouTube

文字通り“プロの犯行”「任天堂スペシャルビッグバンド」超かっこいい最高だ

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ニコニコ超会議3」行ってきた。
去年に続き、また感想書くかもしれないし書かないかもしれない。前回よりもちゃんとしてた。一昨年は行ってないからわからないけど多分少しずつちゃんとしてるんだと思う。それは多分、視点によってよかれあしかれでしょうけども。

ニコニコ超会議2:幕張メッセ、舞浜よりずっと「夢と魔法の王国」だった - インターネットもぐもぐ
去年の時よりも「うわー!!すごい!!楽しい!!すごい!!」みたいなドキドキはなくて、それはわたしが慣れてしまったのか、場として整然とした感じが増したからなのかはよくわからない。それでも夢と魔法の王国だなぁとは同じように思ったし、たった2日だけ地上にあらわれるのは都市伝説みたいで幻みたいでオアシスみたいでいいなって、思う。


今年朝から晩までいろいろ見た中で一番印象に残ったのは、かっこよすぎて泡を吹きそうになったのは「超音楽祭」ステージの「任天堂スペシャルビッグバンド」。1つ選べって言われたらもうダントツに迷わずこれ一択。タイムテーブルきちんと発表されてなくて、たまたま見られて運がよかった。もっと遅い時間かと思ってた。

とりあえずまずは何も言わずリハーサル映像を……。

任天堂スペシャルビッグバンド・メンバー
 ・Arrange&Keyboard:笹路正徳
 ・Bass:鈴木正人
 ・Drums:則竹裕之
 ・Guitar:土方隆行
 ・Percussion:カルロス菅野
 ・Trumpet:エリック・ミヤシロ
 ・Trumpet:西村浩二
 ・Trumpet:奥村晶
 ・Trumpet:中野勇介
 ・Trombone:佐野聡
 ・Trombone:鹿討奏
 ・Trombone:東條あづさ
 ・Bass Trombone:朝里勝久
 ・Alto Sax:近藤和彦
 ・Alto Sax:加納奈実
 ・Tenor Sax:吉田治
 ・Tenor Sax:竹野昌邦
 ・Baritone Sax:山本拓夫
「任天堂スペシャルビッグバンド」全参加ミュージシャン決定!‐ニコニコインフォ

まずね、アレンジとキーボードが笹路正徳さんってだけで眠気吹っ飛ぶじゃないですか。スピッツ大好きなので「ロビンソン」はじめブレイク前後のアルバムのプロデューサーとして何度もお名前拝見してるので、うおお笹路さん!ってなるじゃないですか。ほかにも、そんなに音楽詳しくないわたしでも聞いたことある名前が何人もいる文字通り“プロの犯行”……。

ううう、もうほんとによくて。最初のスーパーマリオでうわあああ!!!!!ってなってからの、ゼルダメドレーで涙が出そうになった。「時のオカリナ」、めちゃくちゃ思い入れがある。サックスソロの連鎖がかっこよくてなあ……!ドンキーコングは楽しいし、カービィはにこにこしちゃうし、もうなんか、さしてゲーマーでもない自分でもこんなにぐっとくるんだから任天堂を愛してきた人たちにはいかほどだろう?と思う。

「みなさん……踊ってもいいんですよ!」ってMCの人が言ってたけど、音がすごくて圧倒されてポカンとしちゃって、動けずにただただ見つめるしか、聴き惚れるしかない時間もわりとあった。オールスタンディングなのに!体揺らせるのに!いや揺らしてる時間もあるんだけど、カービィで踊るの超楽しかったけど、キーボードや金管エレキギターの華やかな音に鳥肌たってうわあああってなってどうしようもなくフリーズしちゃうタイムもあったんだよ!

さて、満を持して。これが最初の30分。全部で1時間あった。

ああああ動画で見てもいいけど、でも生で聞いたの、聞けたの、居合わせたの、本当に幸せだったんだ……。これが入場料1500円だけで見れちゃうって!逆にごめんなさい!
コンサートないかなあ。また見たいよー。お金払うよーー。ドワンゴさん~~~!

いただきます、インターネット:KAI-YOU.netで世界の中心でミーハーを叫ぶ連載をはじめました

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お誘いいただいて、KAI-YOU.netで連載をはじめました。
第1回はライブやコンサートの「レポ」についてです。
いただきます、インターネット Vol.1 「レポ」がつくるファンとステージの距離 - KAI-YOU.net

わたしのTwitterのタイムラインには女子アイドル、ジャニーズ、宝塚歌劇、若手俳優、特撮周り、声優、ミュージカル、歌舞伎、μ's、いろんなジャンルのおたくがいるんですが、もうほんとに毎週末お祭りなんですね。絶対どこかで“現場”があって、なかったらないでDVDの鑑賞会したり1週間の録画を消化したり、何かしらときめいていて、興奮がテキストでガンガン流れ込んできます。

とにかく熱量が高くて、かわいい!!かっこいい!!最高!!幸せ!!であふれてるのは同じだし、読んでてめっちゃ元気出るし楽しい。とはいえよく見るといろいろお作法や温度感の違いがあっておもしろいなーと常々思っていて、改めてちゃんと言語化してみました。「ジャニーズ」「AKB48」「宝塚歌劇」「ミュージカルテニスの王子様」の4つを比較しています。

最初は外国語みたいな文字列がいろいろ勉強するうちに少しずつ意味を成していくの何度繰り返してもぞくぞくします。異国の言葉がある日突然幸せになるための魔法の呪文になるのです。すごい。

特にそれぞれのジャンルを知らなくても、なんとなく雰囲気がつかめるように気をつけたつもりです、うまくいってるかはわからないけど…! 相当長いので(書きたいことが多すぎた)お時間あるときにちまちまと読んでもらえればと思います。


このブログをはじめて5年目に入りましたが、だらだら好きなペースで書き続けてきただけなので、連載って形で書くのは初めて。よかったらどうですか、とお誘いされて、こんなネタくらいしか書けませんけど……って候補をいくつか出して、それで大丈夫ですってお返事もらって、そしたらまさかの結構豪華な連載陣のなかであやしすぎるポジションですみませんってかんじでした。名も無きミーハー……。
KAI-YOU .net "NEW POP AUTHORS"

題材もめっちゃ悩んだ! せっかくこんなに超ミーハーにいろんなジャンルを見てるんだからそれをつなげたいなって気持ちがあって1回目にはこんな形にしてみました。

これまでのお気に入りのレポを遡りまくってると、読んでるだけでドキドキしてきてアドレナリン出てきてテンション上がって、自分はものすごく楽しく書き進めてたんですけど、だんだん読んでくれた人がおもしろいのかわからなくなってきて本当に不安だった!笑 でもおおむねおもしろがってもらえているようでよかったです。自分のいる文化では「当たり前」のことが少し角度を変えるだけで見える風景が変わるんですよねえ。楽しいねえ。


次回のテーマは「握手会」のつもりです。
「CD1枚買って10秒握手するって何が楽しいんだよ……」って普通思いますよね。わたしも1年ちょっと前はそう思ってました。わからないから知りたくて、1年かけてかれこれ20~30回くらいいろいろ行ってみました。……冷静に考えると年間平均して隔週ペースくらいってことですね? 恐ろしい頻度!

そしたらやっぱり、楽しいところもおもしろいところもたくさんあった、やってみてわかったこと気づいたことがたくさんあった、何より好きな誰かに直接応援の言葉言えるのすごくうれしかった。じゃあ結局何がどう楽しかったかっていうと……ってことを書きます。つらかったことも書きます。

そういう、外にいる人にはよくわからなく見えてるものを少しだけクリアにするような、知らない世界を少し覗けるようなテーマでやっていこうと思います。これから月1回、だいたい半年くらい続く予定です。

ananの「好きな男、抱かれたい男(ただし二次元に限る)」特集を買った

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an・an (アン・アン) 2014年 5/28号 [雑誌]

an・an (アン・アン) 2014年 5/28号 [雑誌]

コミックナタリー - ananでマンガ特集、読者が抱かれたい2次元男子を発表

いやー、まずこの表紙素晴らしくないですか。買いにくすぎるでしょ。午前0時を過ぎた深夜の近所のコンビニで眉毛が薄めの背の高くて愛想のいい爽やかな男性店員さんに差し出すとき恥ずかしくてびっくりしたわ。あと表紙に大きな詐欺(?)があります。後述。

リニューアルで読み物ページや執筆陣も増えて、なんというのでしょう、あいまいさも含んだ上であえてこの言葉を使うけどサブカルっぽさを盛りまくったテーマと内容を連発してきているanan。今回も、なるほどこっちに歩み寄るとこういうアプローチなのか!!と感動を覚える。「好きな男、抱かれたい男」は説明するまでもないですが、これまで三次元の芸能人(…っていう言い方変だけど)でやってきた企画です。


クソミーハーとしては当然楽しく読んだんだけど、まぁまずは見出しをご覧ください。
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好きだわーanan好きだよー。
おたくとは違った方向に地に足をつける気なんかまったくない言葉のセンス好きだよ。


中身は新旧問わずで懐かしいなーて思う漫画の方が若干多いくらい。いきなり「流川楓スラムダンク)」登場で、い、いくらなんでも高校生キャラに“抱かれたい”ってことは…!?と思ったら「好きな男」部門で安心しました。安心……?うん。はい。

いろいろ突っ込みどころはあるんだけど、「年下男子」特集は全然予想の範囲内ですが「小学生男子にキュンキュン」てコーナーの破壊力がすごい。そういう切り方できるんだ。していいんだ。とか笑っておいて、和久寺風茉くん(ディアマイン/高尾滋)が出ていて、わたしも軽率に好きだから何も言えなかったです。「初恋モンスター」からの1コマ、「で…俺小学生だけどどうする?」ってすごいセリフを言い放つ身長173センチの超イケメン5年生・高橋奏くん気になりすぎて読みたくなった。何これ。単行本の表紙が雄弁ですね。

初恋モンスター(1) (KCx ARIA)

初恋モンスター(1) (KCx ARIA)


「胸を焦がした彼を教えます♡心の恋人世代別アンケート」の20代の結果、1位がモンキー・D・ルフィで「!?」ってなった。“異性として恋してしまった男性キャラ”の1位で彼が来ます!?!?(ディスってるわけじゃなくて!!!)2位は風早翔太(君に届け)、3位は坂田銀時銀魂)でこの並びもなかなか興味深いです。


個人的に一番好きだったのは「報われないから愛してあげたい。“二番手男子”を知ってください」。何がすごいって、とにかく推薦人の俳優・阿久津愼太郎くんのコメントがいちいちアツすぎる。「二番手男子界の神!」って真っ先にあげるのが安藤拓海くん(ストロボ・エッジ)て!恐ろしい子!!阿久津くんのことがめっちゃ気になるよ!!!95年生まれとか全然年下ですよ!残りも丸井侑輝(360°マテリアル)、竹村海(好きっていいなよ。)、朝尾侑(きょうは会社休みます。)、和泉千隼(花にけだもの)――でガチなラインナップ。

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「主人公の仁菜子に対する安堂くんの心の変化、ツラい心情も上手に描かれていて、二番手キャラのパイオニアともいうべき存在です」「チャラかった男が恋してマジに変わる瞬間がいい!」「純粋さが魅力の二番手キャラにはないキレ者ぶりが光るのが朝尾さん」「和泉くんは他の漫画なら一番手で登場しそうなクールな黒髪のイケメンなんですが、実はすごく不器用なタイプ」などなど、要領を得ててセンスと愛のあるコメント群、読んでて楽しかった。

こういうの、男でも読める少女漫画!!みたいな切り口だともっと押し付けがましくて嫌な感じになると思うんだけど、ナチュラルにときめいてるのでこっちまでにやにやしてしまう。二番手男子、いいよね。まぁもっとストレートな言葉でいうと当て馬っていうんですけど……一気に報われなさが増すな…。


ところで表紙の真ん中下に今をときめくリヴァイ兵長が載ってるんですけど、彼この特集には出てきません!!びっくりした!でもなんで表紙にいるのかっていうと「進撃の巨人」と「大奥」の魅力を今から追いつく人のために改めて紹介するよ!っていう別特集があるからなんですが、これはどう見ても誤解するでしょうが!

……でもよく考えると、2013年我が国でトップクラスに淑女の皆さんの愛と投資を集めたであろうリヴァイ兵長はanan読者の「好きな男」に入らないのかしら。構成の組み方として入れられなかったんだとしても、anan読者アンケートではそんなに大きな票を集めなかったんだとしてもおもしろいなーと思いました(出版社的な理由とかもありえるんでしょうか)。


あとねー、巻末で突然テニミュ登場でキャストインタビューがあるんだけど、その次のページが読者アンケートの結果を紹介する「お題:節約生活」なのに笑ってしまった。節約? ここで節約を説いちゃう? お金を払いにお伺いする男の子たちのお話の横で? anan編集部さまからのありがたいお言葉でした~~。


さらに脱線した話をすると少女コミックスの装丁多くやってる川谷デザインのインタビューが載ってて面白く読んだ。少女漫画のデザイン、自分が中学生だった頃とかとぜんぜん違う、ジャケ買いしたくなるかわいさのものすごく多い。コミックスのテンプレの縛りが薄くなっていて見ていて楽しい。
【装丁】 川谷デザイン 良いコミック
大好きな「良いコミック」さんでずらずらっとまとめて紹介されてる。あー見てるだけで幸せになるね!「ひるなかの流星」なんて、タイトルとこの装丁だけで不戦勝って感じがします。大好き。

ひるなかの流星 1 (マーガレットコミックス)

ひるなかの流星 1 (マーガレットコミックス)

月間MdNの特集「少女漫画のデザイン」だった号があるんだけど積んでてまだ読んでない……。3月号なので本屋さんではもう置いてないけどKindleで買える。

少女漫画、結構好きなんだけどあんまり開拓できてないしもっと知りたい。二次創作が盛んな作品とか青年誌に載ってる社会派問題作とかとかはなんだかんだ新しいもの読みたいもの知りたいものの名前聞くけど、少女漫画ってそういうチャネルが比較的少ない感じがある。外からあんまりガンガン情報が入ってこない。

なんでだろう。二次創作がほとんどないっていうのは大きいのかもしれない。ファンアートがあると盛り上がりが見えるもの。うーん、でもそんなことないかも。商業BL好きなみなさんの横のつながりっていうかそれぞれのソムリエっぷりというかいいもの好きなもの共有する姿勢、尊敬するし羨ましいしかっこいいって思うもんなー。


特にまとまらず終わりますけど、最近はKindleでガツガツ買ってる(大人最高だ)。生活を潤すと同時に破滅させてる側面があることにはそろそろ気づいてる。


漫画欲が高まってきたので今回のananにも載ってた「逃げるは恥だが役に立つ」を買った。

大学院出たのに就職できなくて派遣社員やってたけど失業した25歳の女性が父親の知り合いの36歳の男性の家で家政婦ってことで「就職先として」契約結婚する話。って聞くとめんどくさそうだけど、重くもないし茶化してもなくて感じがよかった。最初は正直穿った気持ちで読んでたけど後半からいろいろ愛しくなってくる。続きも読むぞ。


anan、斜に構えながら若干バカにしながら、つ、釣られないぞ!って思いながら、それでも結構いつだっておいしくいただけてしまう。定期購読して毎回何か書きたい。ってこれずいぶん前から言ってる。女性誌大好き!

理想のお昼ごはんを求めて

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中高6年間、ほぼ毎日のようにベーグルを食べていた。

スモークサーモンとクリームチーズだったり、クリームチーズにくるみとメープルシロップを混ぜたり、スパムとロメインレタスだったり、ハンバーグと目玉焼きだったり、レバーペーストみたいなやつだったり、ベーコンとレタスとトマトだったりした。外の生地はオニオンだったりレーズンだったりチーズだったり胚芽だったりした。

……いやまぁ、いろいろ工夫はしたけどベーグルであることに変わりはない。食べてる構図は同じだ。親にも友達にもそんなに毎日同じもの食べてて飽きないのって言われていた。いや、飽きるとか飽きないとかじゃないんだ。これはわたしのポリシーの問題なのだ。

つまり何かって言うと、わたしはできるだけお昼ごはんを食べるのに道具を使いたくない。


すごく病的に聞こえるけど実際病的に情報依存なのだ。ごはんを食べながら本を読むか雑誌をめくるかケータイを触るかしたかった。行儀が悪い。別にただ黙って1人遊びしていたわけではなくて、友達と机をくっつけてごはんを食べておしゃべりするって営みも楽しんでた。それでも食べ終わったあとにお弁当や食器を片付けるその一瞬がもう嫌だった。その隙に違う行動を割り込ませたい(病気だ)。


道具(食器および箸やフォーク)を使わずに食べられることを第1優先にすると、当たり前だけど選択肢が狭まる。

いろいろ試したけどパンかおにぎりに落ち着く。おにぎりは悪くないんだけど、ベーグルよりも飽きがすごい。梅干しを入れてもおかかを入れてもさけフレークを入れても、そこに辿り着くまでの部分は白米だ。全体積の1割以下でしかバリエーションが付けられないのはしんどい。1口目がいつも同じなのはしんどい。強いて言えば炊き込みご飯の時はハッピーなんだけど、そこに毎日の変更を要求したら炊飯器を司る母親との全面戦争になることが目に見えている。

あと、飲み物のバリエーションが減るのも致命的だった。コーヒーもリプトンのレモンティーもなんだかよくわからないコンビニに売ってる甘い飲み物も合わない。お茶か水しかだめなのはなかなか厳しい。

パンの中でもベーグルに落ち着いたのは冒頭に書いたようにアレンジの幅の問題が大きいのだけど、まだ理由がある。食パンのサンドイッチも嫌いじゃないんだけど、何しろいまいち食べた気にならない。ふにゃふにゃぱふぱふしてるのでなんだか満足感がない。

そして何よりやわらかすぎて潰れやすい。今日のたまごペーストめっちゃうまくできた!絶対おいしい!と思って持って行ってお昼を迎えて、本来おさまっているはずの白と白のあいだからはみ出てサランラップの内側にべったりとくっついているとマジで悲しい。ああ輝くキミよ、すやすやとそこに眠っていてくれればよかったのに。フランスパンはパンとしては超好きなんだけどあんまり美しく食べられないから苦手だった。ぼろぼろとこぼしてしまって恥ずかしい。


大学時代はひまだったのでさらにいろいろ試した。毎日アイス(クーリッシュis最高)とか毎日こんにゃくゼリーとか毎日じゃがりことか毎日スタバの何か(友人がバイトしていた)とかやってた。ふ、不健康すぎる……。でも学食には箸やフォークを使わずに食べられるものがないんだ。

あとは当然、パンも買った。でもコンビニの菓子パンてなんだかものすごく抵抗がある。毎日アイス食べておいて今さら何言ってるんだって感じだけど、菓子パンには謎の抵抗がある。手を出しにくい。まちのパン屋さんで買うほうが選ぶの楽しいしお気に入りができるのも楽しい。よくわからないパンを買ってよくわからない味がするのも楽しい。栄養価や健康度としては対して違わないのかもしれないけど気持ちの問題って重要ですね。


というわけで、いつからかよく分からないけど行く先々でパン屋を探すようになった。微妙に人の少ない駅とか微妙な郊外でもたいてい微妙なパン屋さんはあってそのうらぶれ感もよい。パンが好き……っていうとなんか語弊がある気がして、いや好きなんだけど、おいしいパン好きなんだけど、まずはその機能性を愛しているのでよくわからない。

仮にも都内某所でOLをしているのでランチにも出かけるしいろいろしゃべりながらおいしいものを落ち着いて食べるのも好きだけど*1、毎日そうしたい気持ちがない。たまにやるから楽しい。今日も会社のデスクでマルチディスプレイ+iPhoneの3面体制でインターネットしながら午前中に出先で買ったパンをかじった。今日は好きなお店で買ったドライアプリコットのパンがめっちゃ好きな味だったので幸せだった。相変わらずベーグルの日もある。そう思うともう10年以上同じような食べ物を結構な頻度で粛々と食べている。


……あれ、最初は「近くを通ると絶対行っちゃうおいしいパン屋」について書こうと思ってたのに。
前段が長くなりすぎたからここで終わる。何が言いたかったかというと、これからも「道具を使わずに手を汚さずに食べたい」を満たしてくれる昼食メニューを求めて生きていくだろうってことでした。何かイケてるアイディアがあったら教えて下さい。

多分、パン屋さんの話に続く。

*1:お昼誘われるの迷惑とかそういう気持ちは全然ないんだ!それはそれで楽しいし別の何かが満たされるんだ!


戦前のガチ恋“アイドルヲタク”の生態に迫る「幻の近代アイドル史」

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明治・大正・昭和の若い男性をガチ恋させた存在≒アイドルの追っかけ生態をひもとく「幻の近代アイドル史」、最高におもしろかった。


ステージに向かっての名前や合いの手のコールの嵐、出待ち入り待ちでの牽制、目線を求めるレス乞食、執拗なファンレターと愛のささやき、親衛隊の結束、書簡でヲタ友とリプ(Twitterみたいだ)、新聞の投書欄で匿名罵り合い(はい、2ちゃんねるですね)……全部入りすぎる!人間はそうそう変わらないぜ!愛はいつだって人を狂わせる!!!!

本書は、戦前に「アイドル的存在」として活躍した少女たちについて書かれている。選出の基準は、主に若い青年を熱狂させ、ときに恋愛感情を抱かせたというエピソードを持つ少女たちである。

彼女たちは劇場や寄席が主な活動場所であり、ファンは足を運ぶことでしか彼女たちの芸能に触れることはできなかった。そういう意味では、彼女たちは「会いに行けるアイドル」であった。


義太夫の人気を作った天才少女・竹本綾之助、美貌と色気と“釣り”で数々の人生を狂わせた奇術師・松旭斎天勝、東京歌舞伎座トップ争い!27歳キレイ系実力派・沢モリノ VS ポンコツかわいい19歳・河合澄子、45歳有名評論家が激推ししまくった宝塚歌劇2期生・瀧川未子、戦火にのまれる東京で舞台に立ち続けた新宿ムーラン・ルージュのプロアイドル・明日待子――なんかが紹介されてる。どの章も楽しい。


全部紹介していくとキリがないので印象的なところを箇条書きにしていく。

  • 義太夫ヲタは曲の盛り上がりで「ドースル、ドースル!」ってMIXを入れるから「ドースル連」って総称
  • 「あ~他のヲタクみんな滅亡して俺とあの子だけになればいいのに、落第したって構うもんか」→マジで落第
  • 新聞の投書欄で某ちゃんねるのように匿名罵り合い→ゴシップ誌に実名職業すっぱぬかれて阿鼻叫喚
  • 家まで通ってガチ恋同士で牽制→本人は卒業後にイケメンで金持ちのヲタクとさっくり結婚 
  • 「綾之助たん、唄ってる最中に熱が入って髪が乱れてかんざしが落ちる瞬間めっちゃエロい!!!」
  • 熱狂的娘義太夫ヲタで知られる志賀直哉さんの小説より、公演後のヲタ友との帰路。「その晩、アウフ(推しメンの愛称)が何を語ったか覚えないが、二人の間ではアウフの話は決して尽きない。今、もし、この雪の中にアウフが倒れていたら、どうするか。この仮定だけで優に一時間の話題になった」

 

  • 天才釣り師、超絶かわいい!天勝様「ロックオンした人とは1回じゃなくて2回、目をあわせることがポイント。違う方向に動くときに振り返るようにあえて目線をやると、あいつは俺に気があるな!って思い込むようなんですの。そしたら明日も明後日もいらっしゃるのよ」
  • 結局、評論家は顔の好みと体のエロさとヲタクへの対応の良し悪しばっかり書いてる気が(マジで)
  • 川端康成「矢張り河合澄子は美しい。あやしげな幻の病的の世界に私を導かずに措かない。脚本はつまらない、幼いものである」
  • 男子高校生・川端くん、お前恥ずかしいものが好きなんだな…と呆れる友人に「むしろあんな面白いものを見に行かないなんて損してる」って真顔で言う

 

  • 45歳評論家「東京では1人も好きな女優なし、いま名古屋にいるが、気に入った芸者1人もなし、ただ遠く宝塚にわが瀧川未子あるのみ!」と高らかに単推し宣言
  • 単推しが高まりすぎて他メンのアンチや運営批判を繰り返す影響力あるめんどくさいヲタクに
  • 宝塚歌劇を真似して全国各地に「ご当地少女歌劇」がいっぱいできる(ロコドルだ!)
  • 新宿ムーラン-ルージュにおける踊り子→女優の「昇格」
  • 人気踊り子の写真をふところにしのばせた自殺者が出て警察沙汰になってヲタクが叩かれる

いやー少し並べただけでこの熱量ですわ……。


文章がうまくて読みやすかった。書き方自体もだけど、「アイドル」として位置づけるためにひっぱってきてる事例やエピソードが絶妙で納得感がある。もしかしたらその道の研究者の人から見たらもっと違うところもあるよ!ってなるんだと思うけど、この軸で切ってるゆえのデフォルメと取捨選択がすごく上手だな~って思った。

なので、アイドルヲタクは自分たちの普段の生活と照らし合わせながら「ちょwwご先祖さまwww」って気持ちで読めると思うし、普段からアイドルに全然興味ないとかこの数年で世間ででかい顔するようになって気に入らないわ~って人は、まぁ人間の精神性なんて百年やそこらで変わらないんだな……とある意味さわやかに絶望できると思う。ちなみにどの時代も目立つ厄介ヲタクが迷惑がられて叩かれています!!伝統!!

「これから軍隊に行かれる方、いらっしゃいましたらお手をお上げ下さい」と言うと、今まで遠慮がちだった者たちも次々と手を挙げていった。そして、舞台から降りて来た明日待子と踊り子たちは、一人一人の手を握って「ご苦労様。ご武運長久をお祈り致します」と眼に涙を浮かべながら挨拶をして回った。
(『ムーラン・ルージュ新宿座――軽演劇の昭和小史』)

すごすぎる。彼らにとってどんな希望なんだろう、この「握手」。大好きな彼女と会えるのは最後かもしれない。

何箇所か、妙にぐっときてしまった。
それぞれの時代の中でアイドル…というか、誰かに愛を注ぐことそれ自体、いったいどういう意味があったことなんだろう。

どの時代だってヲタクの嫌な面はクローズアップされがちだけど、多くの人はある一定の箱庭みたいな閉じられた「演者」と「ファン」の役割分担のなかで、キラキラしてる姿を見て明日も頑張ろうって元気だして、好きな子が笑ってくれると嬉しいなって思って、そうやって日常はゆるゆると続いていくわけでね。

きっと、同年代の他の芸能に比べて若者のくだらない戯れだと思われてたんだろうな~と端々から感じるのもおもしろかった。くだらないものをくだらないと視界から外したい気持ちもわかる。でもわたしは今のも昔のもくだらないと思われてるものがすごく好きだな~、もっと知りたい。愛してた人のことも作ってた人のことももっと知りたい。

あとね、こういうの残ってるの紙だからなんだよなあ。ネットにはあふれるくらい情報があるけど消えるものも多すぎて、実際残るもので言ったらそんなにないんじゃないかなって危惧がある。ほんの10年前のテキストサイトですら参照できないもんね。100年前の大学生のアイドルへのファンレターは残ってるのにね。

「いやいや明治どころじゃなくて江戸時代だっていろいろあるしむしろもっと遡れるでしょ!」って反応には確かに、と思ったけど、でもここが始まりだよ!っていう書き方をしているわけではないので、ただ明示的に「近代」って切ってるだけだと思います。

参考文献もたくさん載ってた。このへん読みたい。

知られざる芸能史 娘義太夫―スキャンダルと文化のあいだ (中公新書)

知られざる芸能史 娘義太夫―スキャンダルと文化のあいだ (中公新書)

スキャンダリズムの明治

スキャンダリズムの明治

タアキイ―水の江滝子伝

タアキイ―水の江滝子伝

ムーラン・ルージュ新宿座―軽演劇の昭和小史

ムーラン・ルージュ新宿座―軽演劇の昭和小史

夏とテレビと私の視界(2014)

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今期ドラマもアニメも楽しい。テレビが楽しいと生きる気力わく。帰って部屋の電気付ける前にテレビの電源いれる。
2014サマーは楽しかったなあ、をいつか思い出すために。
いっぱい見逃してるのあるけどさすがにもうなーー。批評でも評論でもなくただの感想です。順不同。

  • 昼顔

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どうしようもなくエロい。露出が多いとかじゃなくてエロい。画面がエロい。
上戸彩吉瀬美智子斎藤工北村一輝って並びの暴力的なエロさ。
カメラワークも音楽もよくできてて1時間でおなかいっぱいになる。
自分がどれだけ上戸彩さんのことを好きか思い知らされる。

  • 家族狩り

松雪泰子さんのどうしようもなく幸の薄そうな感じが振り切れててぞわぞわする。何をしていても画面のこっち側で虚しくなる。でもこういう方向の映像だと「家族ゲーム」がすごかったからなあ、って気持ちも若干あるけど……。
とはいえ天童荒太はわたしの中高時代のどうしようもない時間を粘土みたいに埋めてくれたありがたい作家なので、見ます。

幻世(まぼろよ)の祈り―家族狩り〈第1部〉 (新潮文庫)

幻世(まぼろよ)の祈り―家族狩り〈第1部〉 (新潮文庫)

今期の“宗教上の都合”。面白いとか面白くないとかそういうところで判断するものじゃないんや!!信仰だから!!
女子アイドル、ジャニーズ、特撮、若手俳優、などなどいろんなところから集ってクラスを形成しているので各方面のヲタクがわーわー言っててそれ込みで楽しいっていうメタ・エンタテインメント。
ストーリー? 生徒を下の名前で呼ぶ先生は理解できないって思ってるので最初から何もかも厳しいです。

  • 近キョリ恋愛~Season Zero~

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最高すぎる、日テレさんありがとうございます。金髪の確変っぷりがヤバすぎる驚異の銀河系美少年ジャニーズJr.阿部顕嵐さんがべらぼうに美しい。血のつながってないブラコンの美人なお姉さん役(この設定ってことは…はいご想像のとおりです)が足立梨花さんなのも超超ときめく。
常にInstagramのフィルターかけてるみたいな白飛びしまくってる映像でオシャレ感押しまくり少女漫画度上げまくり、なるほどこうやれば実写でトーン貼れるんだね!?って目から鱗。

柳楽優弥さんの顔芸エネルギーが溢れまくってて、ストーリーどうこう以前に絵面でにやにやできる。これこそパラパラ漫画にしたいよ!!出てくるみなさんのみんなそれっぽくてにやにやなんだけど、強いていえば山本美月さんが髪型の都合でニューハーフっぽく見えて辛い(個人の見解です)。
ほぼ実名で登場するみなさんが自分たちの過去をフィクションとして映像見ながらTwitterでうごめいているのも楽しいポイント。インターネット最高だ。
岡田斗司夫解説ツィートまとめ「アオイホノオ第1話」 - Togetterまとめ




  • アゲイン!!

見たら追記。今夜からだ!


  • アオハライド


TVアニメ『アオハライド』番宣1分CM - YouTube
見てるだけで恥ずかしくてすごい。どう考えても月曜の夜から見るものじゃない。は~月曜からぐったりだよ週末までまだ4日間あるよって気持ちで見ると死にたくなる。少女漫画はファンタジーだからね。ファンタジーとして大好きだよ。今週もやさぐれた気持ちで見るね!!
原作だと白黒でもカラフルな画面に見えるけど実際にこういう風に色付けられると正直若干うるさくて過剰な感じする。絵が華やかだからかな。

  • ばらかもん


TVアニメ「ばらかもん」TVCM - YouTube

かわいいかわいいかわいい!すごく元気出る。
なるちゃんに賛否両論みたいだけど、子役の声ピリピリしてて、圧があって、この生命力ある絵の中で映えるからわたしはすごく好きだな~って思う。半田先生かっこいい。書道のシーンがもっと見たい。


【PV】TVアニメ「月刊少女野崎くん」PV第2弾! - YouTube

何も考えずにあははって笑いながら見られるので楽しい。みこりんかわいい。
主人公の女の子がベタベタ萌え系って感じでなんでなの…?と思ってたけどそれも必要なベタ感だったんだな~って見たら分かった。みんな幸せになってほしい。
原作の方がテンポよくておもしろいよって複数人に言われたので読みたくなってきた。

  • 幕末ROCK


TVアニメ『幕末Rock』PV - YouTube

はっきり言って特段おもしろくないのに見てしまう悔しい。。前回どんな話だったか思い出せない。
もしかして来週はおもしろいシーンあるかも?って期待させる何かがあってその何かだけで見てるぜ!


TVアニメ『Free! -Eternal Summer- 』PV2 - YouTube

去年このアニメにハマらなければわたしは……。いやなんでもないです。
1期の時は「上半身ハダカのイメージ強すぎてアレだと思うけど普通におもしろいしみんなかわいいし最高なんだよ」と布教してたけど2期はさまざまな事情ですすめにくすぎる。いや褒めてるんですけど…褒めてるのかな……(錯乱)。
京都方面に殴りこみたい気持ちと菓子折りを持って挨拶にいきたい気持ちが毎週入り交じる深夜1時。っていうかむしろ気付いたら2時くらいになってる。キャパオーバーすぎてタイムスリップする。


「LOVE STAGE!!」7月9日(水)よりTOKYO MX、テレ玉他にて放送開始予 ...

我が国の総理大臣の子孫がタッグを組んでお送りする、姉が描いたBLまんがに弟が声を吹き込むアニメなんていろんなものの深淵すぎて見るしかなかった。
ネタでしょ!見るしか!くらいな気持ちだったけどなんだかよくわからないけど楽しげで軽率でよい。腐女子属性ないですがまったく普通に見てられる。

  • 残響のテロル


「残響のテロル」第二弾PV - YouTube

この言い方は誤解を招きそうだけど、謎の満足感がある。アニメ自体にっていうよりこれを見てる自分にかもしれない。アニメ見てる!!って気分になる。うまく言えない。
ものすごく「東のエデン」が見たくなる。滝沢朗くんは永遠ですよね……。


「PSYCHO PASS サイコパス」プロジェクトPV - YouTube

周りの人が脅してくるからまだ見られてない(心の準備)


MOON PRIDE/ももいろクローバーZ (MOON PRIDE/MOMOIRO CLOVER Z ...

水野亜美さんが好きすぎて好きすぎて朝ごはんクロワッサンじゃないと食べたくないと連日駄々をこねまくった幼稚園時代。頭よくはなれないがクロワッサンは真似できる。

約束の地・東京ビッグサイトはこの夏も戦場だけど楽園で幸せでした(C86)

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夏コミに行ってきた。今年は初めてサークル側もやってめっちゃ楽しかった。


コミケ、初めて降り立ったのは何年前だろう。そんなに昔の話じゃない。いろんな人に「戦場だよ」って聞いてたからかなりびくびくしてたけど、夏も冬も何度か重ねて思うのは、戦争は戦争だし暑いし寒いし体力使いまくるけど、それでもシェルターとか楽園って感じが強くて来る度に幸せになるし元気でるよってことです。次も楽しみだな、を繰り返して、今に至る。

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会社に行くよりもずっと早く起きて、必死でたどり着く約束の地・東京ビッグサイト。はあ。他の即売会やらビジネス的な展示会やらアイドルとの握手会やらで一体年に何回来てるのかちょっと自分でもわからないけど、それでも夏と冬のこのイベントがいちばんドキドキする。約束の地って感じがする。そびえたつ神殿。

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混雑した会場しか知らなかったから、開場を待つひそやかでひんやりした東ホールにざわざわした。あたりまえだけど、人間がいなかったらただの空間でただの箱なんだって思った。いつだって生気にあふれてる場所だし元気が出るけど、それを作ってるのは4つくっついたら消えそうなくらいたくさんの人たちだ。目が覚めるのを待つ午前9時は新鮮だった。


一般参加の方の待機列はこちらでーす、サークル参加の方はこのまままっすぐでーす。そんな声を聞きながらりんかい線の駅を降り立ってふわふわと歩いてるあいだでなんかもう涙ぐんでしまった。気持ち悪い。好きだってエネルギーがそこかしこに満ちてて、同じものを好きな人がこれだけいることが目でわかって、全然違うものを愛でててもお互いの好きなものをちゃんと尊重してて、って、奇跡みたいな場所だ。すごいな~!


イベントでサークルの列に並んでいる時、最後に来た人が「最後尾」札を持つ、次に次に渡していく、その行為がとってもいいなっていつも思う。「代わります」っていう一言だけで謎の同志感がある。売り手と買い手だけど、お客さんだけど、みんな「参加者」だから快適に過ごすために少しずつできることをするのだ。もちろん人気の本だと争奪するようなこともあるからライバルって面もあるかもしれないけど、そんなことよりいろんな選択肢や予定の中から今この瞬間このイベントを選んでここまで来てこの列に並んでる、しかも同じような人たちが隣にこんなにいる、その上みんな同じものが好き…って現実に、なんだこれは!!すごい!!ミラクル!!って何度でもなる。

コミケだとさらにジャンルを問わずそれぞれがそれぞれの好きなものを見ていて、もうそんなの、すごい。それぞれの目にそれぞれの幸せな世界が映っていてわたしの知らないことが想像もつかないことがすくってもすくいきれいくらいある。なんてすばらしいのでしょう。未来は明るい、揺るぎない!


ライムベリー - 世界中にアイラブユー(PV) - YouTube

コミケのスタッフさんを見てると、あー文化祭みたい、って思う。でも中学高校大学の文化祭で実際こういう立場で仕切ったり運営スタッフをするのはきっとこういうタイプのみなさんじゃないから、そこもすごくいい。楽しいは何度でも何歳でも作れる。

人気あるサークルさんの列が2つ接近しててよく分からなくなってしまって若干並んでる人たちもいらっとした空気になってて、なかなか動かすのも難しい位置でどうするんだろうって感じの時があった。しかもこの列を仕切ってる若い男の子は若干頼りなさそう。というかわりと雰囲気にのまれてあわあわしてる。

そこにひょろっとしたお兄さんが登場して、さも簡単に「はーーい、じゃあこっから後ろの人は移動しますねーー」って言って、彼にも同じことするよう指示した。それで「こいつ頼りないでしょ、スタッフやるの初めてなの。その上コスプレで来てるんだから浮かれてるよねえ。でも気合入れてきたってことだから多めにみて!はい君はちゃんと声出す!お姉さんたちこわくないから!」って言った。列があたたかく笑う。なるほど~こうやって「共犯者」にするんだって思う。頼りなさそう、が一瞬で、頑張れ~って気持ちに変わる。

その後も彼は何度かあたふたするシーンがあったんだけど、その度に先輩たちは(何人かいた)なになにしなさい、って言うだけじゃなくて目の前で1回やってみせる。それで真似しなさいっていう。イベント運営では常識なのかもしれないけど、美しいなーって思った。だって仕事でも部活でもない、この1回のための上司と部下だよ。来年もあるかもしれないけどそういうことでなくて。マニュアルがある上で、なのは当然として、たくさんの人のいろんな感情がうずまくなかで優しさと合理性を忘れずに周りをよく見て対応し続けるの、きっと高校生の若い彼にはものすごく勉強になるだろうな、とってもいいな、って思った。先輩の皆さんもかっこよかった。いつもいつもありがとうございます、ありがとうございます。

あ、今回いちばんうぎゃー!!ってなった瞬間は、弱虫ペダルの小野田坂道くんコスのスタッフさんが「はいこの列ここまでこっち~」って“引っ張ってた”時です。小野田くんがチームを連れて(?)先頭を走、じゃなかった歩いてる(?)……どきどきどき。


コミケ行ったよ、っていうとエロいあれこれとか男の子同士の薄い本のイメージを持たれがちですが、3日目の評論コーナーとか特に、社会科見学としてめちゃめちゃ楽しい。ので自慢します。

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島本和彦原作のドラマ「アオイホノオ」で原画執筆&漫画指導してる一本木蛮さんの現場レポ「アツイホノオノゲンバ」超おもしろい。あのシーンのあれはどうなってる!とか超超超細かくてドラマと見比べながらだと大変楽しい。そして柳楽優弥くんはじめ俳優陣のエピソードがいちいちかわいい。
80年代っていう中途半端な時代をリアルにするのはすごく大変なんです…って話に、そうか~ってなる。わたしの年齢にとってはあの時代ってすでにファンタジーなんだけど(まったく知らないし想像もつかない)例えば自分の親にとってはノスタルジーだからその捉え方の差がすごくおもしろい。父親に貸してあげたら喜んでた。

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食べ物やお酒の本も多くて楽しい。列の端から端まで見ながら物色してまわる。ウイスキーとかそんなにすきじゃないのに表紙がかわいいから買っちゃう。読んでたら興味出てくる。ハッピーサイクル!!

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「カップリング表記データブック(1982-1999)」はすごく買いたかったやつでうれしい~!内容は、タイトルの通りです。カップリング表記の変化とかジャンルの盛衰とかが分かる。すごい!id:Tarte41さん、ブログもとっても好きです。
【2013年総括】コミケカタログカップリング表記調査(第1回) - あまあまくろにくる
【コミケカタログで90年代のカップリングを調べてみた】第六回:1994年はジャンプ復古の大号令! - あまあまくろにくる
pixivニコ動のデータ本も楽しい……。こういうのをきちんと形として残すの、文化をデータに変換するの、同人誌の超偉大な仕事だなって思います。

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デザイン関係の本。左の本はとにかく装丁が超綺麗でひらくのがもったいなかった。


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親愛なるお姉さま方の新刊も買いました、久谷女子便り第8号。毎回シックな装丁でどっしり重たくて手にするだけで満足感ありまくる。そ、そのせいでまだ読んでないけど……。「外国の洗剤」はフルカラーで延々洗剤レビューが書かれてるんですが、ただの洗剤なのにめっちゃ絵になるところもアツいしきちんと評価してあるのもアツいので買っちゃった。こういう熱に触れられるコミケ大好き。

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ラブライブ!の3次元アイドルパロ本。いやーもうまず「月刊ワンダラ」ってだけで、この表紙だけでアイドルオタクには一発でネタ元がわかるし、中身も!!!すごい!!!超楽しい!!!ラブライブ、みゅーずちゃんの名前くらいしか分からないよいい加減早くアニメ見なきゃって思ってはや数ヶ月の怠惰な人間なのですが、この本読んで、あ~~もっとちゃんとわかりたい~~ってなってついについに重い腰をあげました。推しを見つけなきゃ……(使命感)。
【C85】月刊『ワンダラ』特設サイト・3日目東ミ06b

会場では握手券と生写真がランダム封入のおたくに優しいお遊び!エリーチカ!わーい!何話そうかな!

会場で見た瞬間、か、買わなきゃ……ってなる本が毎回何かしらあるのですが今回はこれでした。

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コピー本。100円。「アヒルちゃん in 大阪・中之島」。ヤバい、まったく何なのかわからない。どういう本なのか全然わからない!!!(興奮)

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中身は淡々とアヒルちゃんの写真兼解説です。大阪・中之島に浮かぶ黄色いアヒルちゃんがいろんな角度からおさめられています。とってもシュールです。結構何年も前からのってます。めくってもめくってもアヒルちゃん。最高。


 
というわけでこの夏も楽しかったぞ!暑すぎた夏の終わり!
一気に涼しくなって、もし仮にアイスバケツチャレンジが1週間遅く日本に上陸してたらきっと全然流行ってなかったね?と思いながら、たった2週間前のあの汗だくの東京ビッグサイトに思いを馳せます。終わったあとはもう疲れるから行かないよ……と思ってるけど、あと数ヶ月したらそわそわしはじめるんだ。そういうものですね。日本に生まれてハッピーだね。

愛と憎しみのKindleカドカワ祭で散財した

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カドカワ祭50%オフ!!!週末にパトロールするぞ!!!と思ってたらいつのまにかさらに進化していた……。
【速報】角川20,000タイトル半額「カドカワ祭」が60〜70%OFFセールに超進化ッ!……伝説がはじまりました!

じ、仁義なき電子書籍戦争。なんか申し訳ない。
というわけで1月に買ってないものを物色するよ。

小説

数冊の合本形式で売ってる電書は割り引かれ額が高いからお得感がある、と思ってしまう貧乏性。
「鹿の王」は単行本発売したばかりなのにもう割引ですね。シナリオ集とかもあるんだ~という発見。
セール初日は金額の設定ミスだったのかこのあたりも300円だった……KADOKAWAさま。。

800 (角川文庫)

800 (角川文庫)

夏が終わってしまったのでなんかスポーツで青春プレイバックみたいなやつを……。上から、飛び込み競技、陸上、鳥人間コンテスト(!)です。


「世界は自分のために回ってるんじゃない、ことが、じんわりと身に滲みてきた大学時代……それでも、あたしたちは生きてゆく。凹み、泣き、ときに笑い、うっかり恋したりしながら」――あー豊島ミホさんて感じ!

辻村深月さんは「あ~~活字が読みたいよ~~」って発作がおきたときのためにストックしておくひと。

カブキブ! 1 (角川文庫)

カブキブ! 1 (角川文庫)

カブキブ! 2 (角川文庫)

カブキブ! 2 (角川文庫)

カブキブ! 3 (角川文庫)

カブキブ! 3 (角川文庫)

高校で歌舞伎をやる話。有名な演目を解説しつつ、なので歌舞伎わからなくても読める。知識が増えて楽しい。超軽く読める、それこそライトノベルに近い部類だと思う(作者さんはBLも書いてる人)。3巻は発売したばかりなので今から読む。

表紙がかわいいすぎる。

短歌

アマチュアの短歌に穂村弘さんなどがコメントをつけていくんだけど楽しい。シリーズ全部、ものすごくすき。短歌楽しそう!やりたい!ってなる。

八月のフルート奏者(抄) (新鋭短歌シリーズ)

八月のフルート奏者(抄) (新鋭短歌シリーズ)

「※この書籍は、『八月のフルート奏者』(笹井宏之)に収録されている短歌三九五首の中から、監修者によって百首を抜粋したものです」らしい。

KADOKAWAじゃないし電子書籍でもないけどこの歌集が本当にいい。

えーえんとくちから 笹井宏之作品集

えーえんとくちから 笹井宏之作品集


きちんとした歌集は読むと背筋が伸びる。31文字の迫力。

まんが

34歳の女性が働かない1年間を過ごすぞと決めて淡々と無職ライフする話…って聞いてて気になってたので読む。

トルコ料理がテーマらしくて気になる(すごく好き)。

か、か、か、かわいい!!!

全15巻ですでに完結してる。72%オフ185円ってことは全巻買っても3000円以下…!?大事件だ!!

とにかく描き方が独特な人の“作品集”。水で描いて、墨を落として、細かいところは爪楊枝を使ってるらしい。
紙の本で見たほうがうわあああってなるかもしれないけど、今なら200円以下で電書で見られる。

赤い文化住宅の初子

赤い文化住宅の初子

松田洋子さん。

岡崎京子さん。「チワワちゃん」はほんとにもう……!

たべたりのんだり。

気になるシリーズ

元気でるので好き。実は働きアリって何割か働かないやつがいて、そいつらを全部除いて働くやつだけ残したら100%勤勉になるかっていうとそんなことなくて、その中からまた働かないやつが一定の割合で出てくるんだよ~みたいな話。それ以外のアリ社会の話もおもしろい。

ちょこちょこいろんなところで言及されてる気がするので読みたい。

心のなかの14歳が刺激される感じでよい。

レビューがアツい。

(よくわからないけどきっと)面白いだろう、面白いだろう!知りたい!

タイトルすばらしすぎ。

今流行りの(違う)。

はい。

……何があったんですかね。

カドカワ祭りは7日までのようです。対象冊数は2万冊だそうで、いやいや全部見れるわけもなく……!
こうやって時たま恵みの雨があるのでほしい本は出版社ごとに管理しておきたいなーと思いつつなかなか。。


カドカワ祭り関係ないけど、このへんが今無料で1巻公開中です。

ZUCCA×ZUCA(1)

ZUCCA×ZUCA(1)

「生誕100周年 トーベ・ヤンソン展」がとてもよかった

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ムーミンの作者、トーベ・ヤンソンの生誕100周年展覧会が日本にやってきた。
横浜そごうで11月末まで、そのあと全国を巡回する。

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朝日新聞社 - 生誕100周年 トーベ・ヤンソン展〜ムーミンと生きる〜


ものすごくよかった。本当によかった。ムーミンに特に何の思い入れもないけどだからこそめちゃめちゃおもしろかった。知ってるようで何も知らないから。

トーベ・ヤンソンは芸術一家の生まれで若い時から才能発揮しまくりで、はじめて仕事したのが15歳、幼少時の絵、学生の頃の作品もちゃんと残ってる。油絵も水彩も漫画も小説の挿絵も壁画も描く、立体模型も作る、小説もエッセイも書く。文字通り、アーティストだ。ムーミンもアート。


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あまりに膨大な仕事の中で個人的にいちばんすきだったのは戦時中、政治風刺雑誌「GARM」に描いてる表紙のシリーズ。イラストのタッチも構図もカリグラフィー(毎号ロゴから描き変えてる)もどれもすばらしすぎてうっとりした。ものすごくかっこいい。
Tove Jansson's work at satire magazine Garm
“tove jansson garm”(画像検索)

油絵もパワーがあって静かなのにメラメラしてる。自画像が多いのが興味深かった。描くものはたくさんあっただろうに、あえて自分を題材にして描き続けてる。

展覧会のキービジュアルにもなってる油彩の自画像、ムーミンで売れっ子“漫画家”になったけどトーベ自身には強く画家だって自負はあって、でも仕事はそういうわけにはいかなくて、執筆に行き詰まったところで久しぶりに絵筆をとったやつだって話がよかった。初老の(当時61歳)の女性なのにすごく若々しくて目の前に立つと気持ちがいい。自画像って鏡を通して描くから、目が合うんだ、こっちに立つわたしと。数秒息を止める。そう、この人の絵ってどんなタッチでも何で描いてても不思議と全部に気品を感じる。背筋が伸びる。

他の絵を見てからムーミンを見ると今までと印象が全然違う。そして原作はけっこうさみしくて苦しくてつらいんだってことを知った。原画をひとつずつ追いかけながら、大人になるのはいいことだなと思った。何度でも同じものを新しい気持ちでいただけるね。


実は同じ展覧会をフィンランドヘルシンキに赴いた数カ月前にすでに見てて、その時に人生でほとんど初めてこういう空間で泣いたのであった。飛ばし飛ばし英語で説明を読みながらなんとなく理解したようなしてないような感じで、自分でもよくわからないままボロボロ泣いててびっくりした。特に気合を入れてたわけでもなく、せっかくやってるなら行こうかなって思って軽い気持ちできたのに、むしろトーベ・ヤンソンて人のことほとんど何も知らないのに。

絵を描くこと、自分には全然できないからいつだって魔法に思える。で、数多いる魔法使いの1人としてこの人はわたしの理想に近い、と思った。こんな風にいろんな手段でいろんな色でいろんな視点で世界を表現できたらどんな気持ちなんだろう。好きな画家って今までふわふわと答えてきたけどこれからはトーベ・ヤンソンて言いたいような気がする。


フィンランドでは図録が販売されていなかったのが、日本ではされてる。これがまたすっごくいい。あまりに仕事が多岐にわたるから1冊にまとめるの権利の問題とかで大変なのかなって思ってたけど、まさか日本語では出るなんて。

最後のページにトーベが使ってた大きなパレットの写真がある(展示もされてる)。いろんな色がこびりついていてきれいだ。黒いペン1本でも油絵の具でも、世界は何色で描いてもいいんだな~って気持ち。

「そんなに西島秀俊のこと好きだったの?」「いやそういう問題じゃないんですよ」

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「そういえば『そんなに西島秀俊のこと好きだったの?』って聞かれて」
「……そういうことじゃないんだよね、わかるよ」
「『別にその人と結婚してなかったところでお前に可能性があったわけじゃないよ!?』って言われてもそれはわかっていてね」
「そういうことじゃないんだよね」
「1対1関係を求めてるわけじゃなくて」
「うんうん」
「どういうこと?“イケメンはみんなのもの”ってこと?」
「いや、なんかそれも違う……」
「誰かのものになって悔しい!とかでもないよね」
「そうそう」
「難しい」
「だって素敵な男性じゃないですか恋人がいて然りじゃないですかっていうかどう考えてもモテるでしょ」
「はい」
「だから別にそれでショックとかじゃないわけ」
「なるほど」
「じゃあ何かっていうと身も蓋もないこと言うけど、」
「うむ」
「“結婚しない”と“結婚できない”の差は大きいなってことです」
「大きいね」
「えっよくわかんない」
「つまり40歳を結婚していらっしゃらなかったのは『してなかった』ってだけで、いつでもその選択肢はとれたわけだなって……」
「当然薄々わかってることだけど、改めてその事実を突きつけられると、あ、むしろ今までこっちが勝手に、いろいろすみませんでした、って気分に」
「同じ“独身”でもまったくフィールド違うってことに気づくよね」
「ステータス同じだけでパラメータまったく違うからね」
「Bボタンで進化止めてただけだったわ」
「いきなり何?Bボタン?」
「で、そんなの元から知ってるんだよね」
「知ってるから改めてまた、こう」
「わかったようなわからないような」
「あとはまぁやっぱり“一般女性”の引きがすごすぎる」
「24歳からお付き合いして27歳で結婚、のリアルさ」
「相手が西島秀俊じゃなければ山ほどあるパターンですね」
「ほぼ空想上の手が届かない年を重ねてもかっこいい人 と 少なくとも年齢だけはそれなりに近いOLしてた“一般女性”、の組み合わせの絶妙さに二重に人生を考えさせられる」
「“一般女性”、こんなに私たちから近くて遠い肩書きが他にあるだろうか」
「年下と結婚するなんて!キー!とかでもないし、もしかしたら私にもチャンスがなんてそんな夢みたいなこと考えてるわけもなくてね……なんだろうね…」
「本気の絶望とかじゃなくてこういう芸っていうか、現実知ってるからこその集団共有ショック芸っていうか」
「むしろ絶望してる対象は多分、自分の現在と未来…だよね…」
「“人生のネクストステージにログインできる一般女性”にも“選択肢を持つ40代独身”にもなれなそうってことね」
「つら」
「“20代独身一般女性”の行く先」
「よくわからないですけど落ち着いてください」
「ぶっちゃけどうしても結婚したい死ぬとかじゃなくて人生のネクステに駒を進めるためのイベントの1つとして…いやなんかうまくいえないけど」
「どうせならポケモンずかん完成させたいみたいなこと?」
「なんでまたポケモンなの?」
「今日発売日だから……」
「おつかれさまです」

おしゃれっぽいものに苦手意識ある人こそネイル楽しいと思うよ!の話

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最近ネイルが楽しい。自分が全然ファッションセンスも美的センスもないからこそ楽しい。

今までもイベントがあると(成人式とか)ちょっとだけやってたことあるけど継続的に始めたのはこの夏からだ。最初は、なるほど、爪折れないようにするには上から何か塗ればいいのでは?ってところがスタートだった。全然おしゃれとかじゃない。ただの補強。

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気付いたけど、スタバのフラペチーノ持ってると何かがそれっぽい。


爪がものすごくやわらかくてすぐはじっこに亀裂が入ってしまって、めりめりとめくったりパチンと切ったりしなきゃいけないのが嫌だった。爪には先っぽに白いところが普通あると思うんですが、それがなくなるくらいの深爪が珍しくなくて、別に自分は痛くないんだけど「うわぁ、痛そう」って言われることがしばしばあった。ストレスたまってると目に見えてひどくなる。そして単に、見てて落ち込む。むくんだ手から伸びる指の先が、爪の際が、ガサガサギチギチしてるのはなんだか心まで荒む。ささくれもあかぎれもあるし。つらい。

みたいな話を友達とごはんを食べながらしていたら「ジェル(ネイル)したら折れないよ」と言われて目から鱗だった。そうか塗ればいいのか!補強だ!と思って、次の日がたまたま予定のない有休だったのでその子が行ってるところに電話して予約した。こういうのはマジで勢いが大事だなっていつも思う。

だってネイルって、かわいい子の嗜みじゃん。なんとなく自分と縁遠い。あとめっちゃ尖っててギラギラでデコデコ~ってイメージがある。そういうのがやりたいんじゃないよね。いやでも折れないように、が目的なら実用だしそう思ってやってくれるはず、大丈夫大丈夫……。

ネイル、わざわざ行くのなんて初めてで緊張した。そもそもジェルネイルとは??ラメグラデとは…?フレンチはなんとなくわかるけど逆フレンチっていうのもあるの…?ストーンとかパールとか言われても。。まぁそんな感じでざわざわしてたけどそういう時は正直に「初めてなのでいろいろ教えてください」って言えばいいので問題ありません。知らないこと教えてもらうの楽しい。

あまりに短くてうまくやすりがかけられなくてお姉さんを困らせて、うー汚くてすみません、ってコンプレックスのあまり反射的に謝ったら「折れなければ伸びるから大丈夫、次はきれいに形作りましょうね」って言ってくれて安心した。そうだよね、爪なんて適切に放っておけば伸びるんだった。適切に。忘れてた。

その日は少しだけパールの入ったピンクでシンプルなグラデーションにしてもらった(チキンだから目立たないように)んだけど、終わったら色は地味だけどつるつるでピカピカでとってもうれしかった。親指をなでるだけで何かが満足して新たな感覚だった。何だこの最短幸せコース!!

……と、いうわけでそこから途切れずネイルをしてる。半年くらい。次何にしようかなを考えるの楽しい。


センスに自信ない人、おしゃれっぽいものに苦手意識ある人にこそネイルをオススメしたいんだけど、理由は3つある。

1つは、四六時中目に入ること。
服も化粧もアクセサリーも鏡を通さなきゃ見えないけど、爪はスマホいじってるだけで目に入るから簡単にテンションがあがる。好きな色とかモチーフが視界にちらちらするだけで気分がいい。指輪とか時計とか普段付けてないからこういう感覚が初めてでハッピーだった。

2つめは、センスが必要ないこと。
色やイメージを伝えればネイリストさんがかわいく仕上げてくれるから安心すぎる。体のパーツの一部が誰かにきれいにしてもらえるの、不思議な恍惚感がある。自分のだけど自分のじゃない感じがして素直に好き!って思える。普通に生きてたら正直あんまり思わない(よね?)。髪型と違って再現するのにテクニックがいらないところもいい。お風呂に入っても朝起きても同じ。うれしい。

3つめは自分が好きなものに近付けて遊べること。
痛ネイル…って言葉もありますが。ガッツリ好きなキャラの顔を描いたりする人もいるけど、ニュアンスは調整できるからそこもすごく楽しい。色だけ、柄だけ、形だけ、を密やかに乗せることもできる。

夏コミの時はキャラ5人の色と動物モチーフ使ったし、
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AKB48でいちばん好きな女の子が総選挙である曲のセンターになった時はその子の衣装をモチーフにしたネイルで握手会に行ったし、
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宝塚歌劇団でいちばんすきな女の子のお茶会に行くから今はその子の舞台衣装をイメージした色とデザインにしてる。
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自分にだけ分かればいいって具合も好き。見せびらかすわけじゃなくて(いや、握手会では見せびらかしたけど……)(女の子アイドルにネイル見せるのは向こうも興味持ってくれてとても楽しい)めちゃくちゃ自己満足でそれで幸せなのでよい。

ネイルモテないよ~って話もよくありますが、お分かりの通り、別に女子力!とかではないんですよね、この衝動の出処は……。24時間週7日365日なるべく楽しくハッピーに愛想よく過ごすために、爪に色をのせるのは結構効果があるってことが分かったからそこに投資するぞ!!という話なのだ。スマホをなでながら、キーボードを叩きながら、広げた資料を指差しながら、トマトピューレの缶を開けながら、1日のうち何度も何度も目に入るもので少しだけテンションが上げていけるのはよいことです。

あんまり凝ったのをやらない時は安めにちゃちゃっと、きれいに複雑なものをやりたい時は時間かけてそれなりのお金を出す、って気持ちでやってるので思ったよりお金かからない。1回数千円かければ幸せが数週間持続するので安心感ある。

別にオチもなくただそれだけ。ハッピーな時にハッピーな記憶をガンガン文章にするべき、と思ったので今書いた。


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化粧品カウンターも最初は敷居高かったけど好きになった。よく行く。


もっと恋愛漫画を読みたい

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恋愛漫画を読みたいブームがきてる。きてるんだけど、なかなか共有できる人がいなくてさみしい。

20代半ばのわたしの周囲でそれなりにマンガ読む人ってBLを中心に嗜む人も多くて、恋愛漫画についての情報って意外に入ってこない。Amazonレビューも少ないし、雑誌やメディアで特集される機会も比較的少ない……ような気がする。

なんというか、身も蓋もなく言うときっとイタいイメージがあるのでしょう。いつまでも恋に恋してるんじゃないよおまえ……って思われている気がします。「アラサー向け少女漫画(笑)」のイメージのアレさも貢献してるんでしょうか。でもね、年下の男の子に理由なく惚れられて会社休みたくなったり、世を憂いて住み着いた田舎で歳は重ねているけどダンディな魅力あるおじさまと出会っちゃったり、壁ドンされたり足舐められたりを見たいわけじゃないんですよ!!!そういうことじゃないの!!!


……ちょっとこのあたりの話は長くなりそうなのであとにまわします。
会最近読んだ中で好きなやつを書きます。女子を好きになれないと恋愛漫画読めないことがわかってきた。


アヤメくんののんびり肉食日誌 (Feelコミックス)

アヤメくんののんびり肉食日誌 (Feelコミックス)

大学の生物学科の研究室が舞台。「基本的に生きて動いてるものは苦手なの」な骨の研究してる派手でギャルっぽいのに研究大好きな女の子と「僕は恐竜が一番好きなんです、今いる動物だと爬虫類」の年下の男の子がゆるゆる距離を縮めていく話。いちいち細かいエピソードがたまらん。いちゃつかなくても楽しそうでよい。


ひるなかの流星 1 (マーガレットコミックス)

ひるなかの流星 1 (マーガレットコミックス)

絵がとてもきれい。服がかわいい。読んでてずっと気持ちがよい。獅子尾せんせーが髪を結んでるのがものすごく好き。基本的に先生と生徒関係は全然ときめかない(おいおいおいおいって気持ちが圧倒的に上回る)んだけど、スタートの関係性が上手だしヒロインに嫌味がないから好感がもてる。そして同級生・馬村くん…いやがんばってほしい…ほしいが…と思ってると途中からめっちゃ応援してるからあれ!?ってなる。かわいい。かわいいの見せ方がかわいい(伝わる人にだけ伝われ)。あと、装丁がすべて最高。並べたくなる。ついに連載が終わってしまったので12巻で完結らしい。どきどき。

古典「とりかへばや物語」が下敷きの男女境遇逆転もの。男装して出世していく姉と女として宮廷に仕える弟。今5巻まできていっそう佳境。
前にも書いてた。

思春期ビターチェンジ(1) (ポラリスCOMICS)

思春期ビターチェンジ(1) (ポラリスCOMICS)

幼なじみの男の子女の子が精神入れ替わっちゃう話。設定としてはよくありそうだけど、小学生から始まって、謎が解けないまま淡々と成長していくのが、お互いの毎日が当たり前のようにさらっと描かれていくのがざわざわする。もちろん最初は元の身体に戻りたいと思って試行錯誤するんだけど、途中から何が正解なのかどうしたらいいのか、このまま戻りようがないなら何をどう受け入れたらいいのか、読んでる側もよく分からなくなってくる。表紙だけ見ると入れ替わった2人の恋模様ぽいけどそういうことじゃなかった。もっとぐぬぬってなる。続きが楽しみ。

彼女とカメラと彼女の季節(1)

彼女とカメラと彼女の季節(1)

完結した。百合なんだけど、真ん中に男の子がいてこの子がいる意味がものすごくあって読んでてきれいな構図だなあってうっとりできる。高校生の女の子の刺したらしぼみそうな、揺らしたらこぼれそうな、そういう恥も外聞もなくひたすら感情のぐらぐらする感じがうまい。カメラって、エロいよね。エロい。

ママレード・ボーイ」の登場人物たちの弟妹の話。単なるスピンオフで懐古厨としてだけじゃなくて(いやそういうところももちろんありますよ!)(光希も遊も銀太も茗子も出てくる)キャラの造形がめっっちゃかわいい。立夏ちゃんはかわいいし朔くんはかっこいい。とにかく吉住渉さんのカラー絵の配色が好きすぎる。表紙からして最高です…ってなる。明るくさわやかにラブリー。あと巻末の「ママレ」本編解説が当時読んでた人間の胸を突き刺してくる。

大学院卒業しても就職先がないから家政婦として契約結婚する話。よく名前を見かけるけどこの設定だしなんか……と若干敬遠してて、でも暇な夜中にKindleで冷やかしのように買ったらおもしろかった。1巻だけじゃよくわからないと思う、続きまで読んでほしい……。勤労としての同居と家事、社員旅行としての実家へのごあいさつ、会話は敬語、そういう設定でガチガチに固めてきてさっくり“偶然のいたずら”で恋愛モードにスライドしたら絶許だからな!?!?とギリギリしながら読むじゃん、読み進めるじゃん、意思は固かったはずじゃん、あれ気づけば(略)って感じで、いやー海野つなみさんとっても上手ですね。。連載中だから楽しみ。

回転銀河(1)

回転銀河(1)

「逃げ恥」おもしろかったごめんなさいみなさんと思ってたら「海野つなみさんならこれを!」とガッツリおすすめされて一気に買って読んだ。面白かったー!って感じじゃない方向の満足感ありまくる。オムニバスの短篇集で人間関係の断片が少しずつ編まれていく。実の姉と弟のあれこれから始まって、題材としてはセンセーショナルなんだけど、でもこの人が描きたいのはそういうことじゃない。「愛の形にはいろいろあるでしょ」ってことを言いたい、って何度も書いてるしその通りで、友情も恋愛も全部愛のお話だなって思う。どの子がすきかなぁ自分は誰かなぁって考えちゃう。

というわけで、新旧問わずにもほどがありますが最近読んだシリーズでした。
年末年始に読むものに飢えてるのでお心当たりの方いらっしゃったら教えて下さい。


終わり。ここからは冒頭の続きです。すでに長すぎる。

「どうせアラサーで恋愛漫画読む奴はこんな感じにやっときゃ喜ぶんだろwww」のパターンとして「なんかよくわからないけどモテる」構図があると思うけど、好感が持てるやつもあって、例えば「9時から5時まで」はわたしの中では先のブログで出てる「&」同じ感じで好き。なんていうのかな……誰にも特に感情移入できないけど読んじゃう枠。

言い寄られまくることに付随する心労とか自意識の描き方がよい。「女版モテキ」。「東京版SATC?」って触れ込みだけど圧倒的にモテキだと思う。神田の英会話学校でバリバリ働く非常勤講師、留学経験ありの上智大卒、夢はNYで働くこと、な27歳女性が主人公なんだよ?下北沢のWebメディアに就職することになる派遣社員バナナマンの大ファンの29歳サブカル男性――ほらほら、きれいな対偶っぽい。

& 1 (Feelコミックス)

& 1 (Feelコミックス)


恋愛中心に生活まわす余裕なんかないから~仕事もあるし趣味もあるしやりたいことたくさんあるし~っていうのが“働く大人の女の子”(後述)の合意なわけですよね。っていうか誰かと相互関係を築いていくって、一方的にときめくより面倒なプロセス多いわけじゃないですか、当たり前だけど。何かを愛したい欲を発散するならもっといろいろあるわけですよね。

新潮社の女性誌「ROLa」が創刊されたときに「恋より楽しいことがある」ってキャッチコピーで、当たり前だろうが!!!と多くの淑女の皆さんが思ったわけですが、まぁ改めてこんなキャッチが成立してしまうくらい女性向けコンテンツのなんでもかんでも恋愛に収束していく確率の高さよ。そして最近の「ROLA」(表記が変わった)は「働く大人の女の子のごほうびマガジン」てタグラインになってて辛さがある。どっちも違う意味で辛いけどこの変化込みで一層辛さが増すな……。

ROLA (ローラ) 2015年 01月号

ROLA (ローラ) 2015年 01月号

こ、こんな感じになってるのか……「泣いてこころきれい」……!

話が脱線した。
とかまぁ、散々言ってきてここでこの恋愛コンテンツ欲はなんなんだ??と考えてみたんだけど、それなりの親密さになるのはわりと簡単になってるけど、じゃあそれなり以上に仲を深めるって何?のプロセスをもっと見たいんだと思う。友情と恋愛のグラデーションをいろんなタッチで見たいんだと思う。

もはやネットでしか友達ができないし(異論は認める)同じ何かが好きな人、この人なら気が合いそうって人ばっかりでいいし、わたしの場合はとりわけ女性ばかり好んで会うし、最初からそれなりに好意がある状態でスタートできるけど、それ以上になるのって男女どちらでも意外に難しい。きっかけが逆にない。

受け入れられたい…肯定されたい…恋愛is自己承認…愛をくれ…ってところじゃなくて、「くっそー、この人のこと好きじゃん……」の恥ずかしさや敗北感(ってあえて言う)をどう受け入れるかとか、えっ何考えてるのか全然わからないんだけど??みたいな探り探りな感じとか迷いとか、そういう能動的なアクションとしての恋愛を摂取したいのだ。

でもわかんない、今恋愛小説ってそもそも売れてるんだろうか?ある時期には世界の中心で愛を叫んだり100回泣いたりする純愛ブームがあったわけだけど。今「テラスハウス」がめっちゃ人気出たのもすごいおもしろいと思うし、由比ヶ浜のいいところだけを切り取ったInstagramみたいな映像を毎週楽しみにしてた彼女たちがどのあたり琴線が触れてるのかとても気になる。

あとBLも恋愛コンテンツとしていいのかしら。ジャンルとしてものすごく充実しててどんどん進化してて、書き手も読み手も愛と情熱があってすごい。BLの根本的なおもしろさはやっぱり前提として、友情と恋愛のグラデーションをかなり細かく描かなくてはお話が成立しないからだよなぁって思う。おもしろいの、よくできてるなぁって思うの、ありすぎる。男同士をメインにするという制約があるからこそどこかが自由になる感じ。

最近は何周かまわってアイドルを好きでいることも広く「恋愛」のくくりでいいのは?って思い始めてきた。「疑似恋愛」なんて言葉を使わなくても、好きでいて一挙一動にときめけるんだから、相手が同性でも異性でもこの感情は恋ってことでいいよ、って思ってる。1対1じゃなくても、次元の壁の向こうでも、それはそれで愛だからいいかなって……。

嫌いなものに呪詛を吐いたり怒りをぶつけたりレッテル貼ったり他人を煽ったりするより、なんでもいいから愛に生きる方が幸せっぽい。

追記

コメントやTwitterで教えてもらったもの。読むぞ~

ボクは狼。 1 (りぼんマスコットコミックス)

ボクは狼。 1 (りぼんマスコットコミックス)

スプラウト(1)

スプラウト(1)

隣のあたし(1) (講談社コミックス別冊フレンド)

隣のあたし(1) (講談社コミックス別冊フレンド)

BEAR BEAR 1 (花とゆめCOMICS)

BEAR BEAR 1 (花とゆめCOMICS)

夏の前日(1)

夏の前日(1)

新装版 恋風(1)

新装版 恋風(1)

異国館ダンディ 第1巻 (花とゆめCOMICS)

異国館ダンディ 第1巻 (花とゆめCOMICS)

ベル・エポック 1 (YOUNG YOU漫画文庫)

ベル・エポック 1 (YOUNG YOU漫画文庫)

となりの怪物くん(1)

となりの怪物くん(1)

星屑クライベイビー (マーガレットコミックス)

星屑クライベイビー (マーガレットコミックス)

カレは女とシたことない。 (Feelコミックス)

カレは女とシたことない。 (Feelコミックス)

デビルズライン(1) (モーニング KC)

デビルズライン(1) (モーニング KC)

キャリアこぎつねきんのもり 1 (クイーンズコミックス)

キャリアこぎつねきんのもり 1 (クイーンズコミックス)

14歳の恋 1

14歳の恋 1

溺れるナイフ(1)

溺れるナイフ(1)

おはようおかえり(1)

おはようおかえり(1)

いちばんいいスカート (フラワーコミックス)

いちばんいいスカート (フラワーコミックス)

スケルトン イン ザ クローゼット (フラワーコミックス)

スケルトン イン ザ クローゼット (フラワーコミックス)

アニメ制作現場のお仕事アニメ「SHIROBAKO」、元気出る大好き(年明けも続く)

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TVアニメ「SHIROBAKO」がとってもおもしろい。今年は10月後半があまりに身辺がバタバタしていてドラマもアニメもクールの最初に全然チェックできなかった。SHIROBAKOも最初は見てなくて、少し生活に余裕が出てきたころに複数人にすすめられたから見たのだけど一気にハマってすごい勢いで見た。最高だ~~~! 元気出る。あと、泣ける。有名人じゃなくたって個人の名前でやってなくたってあなたの仕事は必ずちゃんと尊い。

TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイト

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シロバコとは映像業界で使われる白い箱に入ったビデオテープの事でありひとつの作品が完成した際に、制作者が最初に手にする事が出来る成果物である。イラストや写真等で華やかに作られている販売用パッケージと比べれば、白い箱に入っただけのテープは地味かもしれない。しかし、そこにはクリエイター達の想いが詰まっている。

この物語は、5人の夢追う女の子を中心に、シロバコの完成を目指し奮闘するアニメ業界にスポットを当て日々起こるトラブルや、クリエイティブな仕事ゆえに起こる葛藤や挫折、集団で作るからこそ起こる結束や衝突といったアニメ業界の日常を描いた群像劇作品である。
そして、5人が共に目指した夢への挑戦。その先に見出す希望へと続くサクセスストーリー。
そう、アニメの今がここにある…

簡単に言うとお仕事もので、TVアニメの制作現場を描いてく話。っていうと動きが少なそうだけど、キャラは立ってるし、うわー!ってなるハプニングもどんどん起こるし、テンポよく進んでく。制作進行の新人・宮森あおいが社内外のいろんなトラブルをなんとか切り抜けてく。みゃーもり(愛称)がんばれがんばれ!って気持ちになる。

作打ち、撮影、回り込み、コンテ撮、作監、動画検査、動仕、ダビング、色指定……もう最初から容赦なく知らない単語出てきまくるのにときめく!!!!知らない世界を見せてくれるの大好き!!!本編では全然説明してくれないんだけど(そこがいい)、公式Webサイトに超細かい用語説明やら進行表とか載っててこれを見るのもまた楽しい。あと人の名前とか具体的な作品名とかもいろいろパロディでその元ネタを解説ブログやWikipediaで知るのも楽しい。詳しい人が見るともっと発見が多いんだろうな~!でも知らなくても全然楽しめる。
SHIROBAKO - Wikipedia
アニメ業界の者だけど「SHIROBAKO」12話を詳しく説明する!! : あにこ便

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さすがにわたしでも分かった事例(12話)。声もそっくりだった……笑


アニメ業界……どころかアニメにも対して詳しくないんだけど(Aパート、Bパート、Cパート、の意味を最近知った)それでも面白いのは「働く」ってことに対して真正面から描いてて、そこに過剰なドラマ性がいい意味でないからだと思う。何か特別なことが起こらなくたって、1つの仕事をみんなで少しずつ進めていくことは、完成に一歩一歩近づいていく様は、当たり前のようですごいことなんだなって素直に思える。役職によって物事の優先順位に差があったり、大事にしたいところが違ったり、いろんな思惑をすりあわせて1つのものに向かってく。アニメ、ほんとに何気なく見てるけどものすごくたくさんの人がものすごく細かいところまでこだわって悩んで議論して、こうやって映像になってるんだな~って思いを馳せてじーんとする。アニメはあくまで1つの形であって、世界のすべてのものはそうやってできてるし、自分のちっちゃい仕事だって何かにつながってる、って思って元気出る。


いくつも好きなシーンはあるんだけど、12月25日に放送された12話、1クール目の最終話ほんとにボロボロ泣いてしまった。いつも結構うるっときてしまうんだけど、12話は本当に好き。
『SHIROBAKO』12話感想 1クールの締めに相応しいめちゃくちゃ熱い展開!杉江さんカッコ良すぎる:萌えオタニュース速報

武蔵野アニメーションの手がける「えくそだすっ!」の最終話が進行ギリギリで追い詰められてて、クライマックスの馬の大群が走り抜けるシーン、どうするよ……作画カロリー高すぎてこのめちゃくちゃなスケジュールじゃこなせないよ、何か諦めるしかないんじゃない?ってなって万策尽きそうになってるところで、一筋の光明が。

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どんな立場の人でもそれぞれの悩みがあってそれに大小なんてないんだよな~~悩みなんてなさそうな、一見完璧に見えて尊敬しかないような人でも何か抱えてるんだよなぁ。自分を活かせるポジションを仕事を発見してもらえるのは幸福なことだなって思う。この人は萌え絵なんて描けないしなぁ、と思われてたし自分でもセーブしてたベテランアニメーターの杉江さんが、かっこよくてかっこよくてかっこいい。


あと、宮森あおいちゃんはじめ、ムサニスタッフにも高校のアニメーション同好会の仲間としても、働く女性がたくさん出てきてその描き方が本当に好き。嫌らしくない。頑なでもない。

宮森さんは、新人だけどよくあるドジっ子じゃなくて、むしろめちゃめちゃしっかりしてて先輩からの信頼も厚くて、頼まれた仕事を粛々とこなして、でも「結局わたしの夢ってなんだろう?毎日必死だけどこの先って…」って悩む。アニメーターの安原絵麻さんはキャリアアップも早くて傍から見たらこなせてるのに真面目だから壁にぶつかるとぐるぐる考えちゃって落ち込んじゃう。CGクリエイターの東堂美沙さんは会社が車の造形専門で、入社してからホイールしか作ってないよ、転職したほうがいいんだろうか、いつかキャラクターを動かす仕事がしたいのにこのままじゃだめだ、まだ1年も経ってないのはわかってるけど、でもいつになったら?って悩む。今はかっこよくて会社を支える先輩たちも、いろんな悩みの先に今があるってじわじわわかる。

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働く女をフィクションとして描くのって、変に女の意地悪さ(ファーストクラス)あるいは逆に女の捨て方(働きマンとか)にクローズアップされがちだなって思うけどSHIROBAKOはそのバランスというかニュアンス、自然な視点が上手だなって思う。角を立てずにその場をおさめる、とか、同性だから相談しやすい、みたいな局面って現実ではあることで(性別をウリにしてるとかじゃなくて…うーん、上手く言えないけど)。みゃーもりが先輩の矢野さんに「アメとムチを使いこなすの、誰でもできるわけじゃないから、あんた制作向いてるよ」って言われるシーンが好き。近くで見てくれてる誰かがハッキリ言葉にして自分の仕事を肯定してくれるのってすごい支えになるよねえ。


あと、見た人全員が思うことだけど宮森さんと働くもう1人の新人制作進行・高梨太郎くんが「それはあかんでしょ!!」をしまくりで地雷踏みまくりで頭抱えること必至!自分の身近な人を思い浮かべたり、昔の過ちを思い出したりして、ものすごく背筋が伸びます。「だからぐだぐだ迷ってないで、はよ相談しろって!!!!」「お前の『だいじょーぶです!』は信用できんわ!!」って具体的にイラッとできるので自分も気をつけよう…と心から思えます。タローくんありがとう…(?)


SHIROBAKO 第1話 ‐ ニコニコ動画:GINZA
1話は無料公開してますし、年が明けても2クール目が続くのでリアルタイムに追いつけますよ!
触れ込みでは「高校の同級生がいつか一緒にアニメを作る夢に向かって……」って感じだったけど1クール目はあおいちゃんと絵麻ちゃんのいるムサニの現場が中心だったから年明けからはもう少し5人のシーンが増えていくのかな。
回収されてない伏線いっぱいあるし続きも超楽しみ!!!ナベPにもっとときめきたい。


追記:
GYAO!で1月5日まで全話無料配信してた~!!!!

2014年おすすめしまくった本と新しい「信仰の現場」に踏み込みたい欲

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2014年は狂ったように読み物を求める時期とKindleなんてもう知らない見たくないってなる時期と交互にきて、平均するとそこそこ活字は読んだ気がする。でも途中で投げ出したのも多いかもしれない(電書は投げ出すのが簡単で、しかも他のを読み始めてしまうとあんまり残してることに気付かない)。

とはいえ、おすすめの何冊!とあげられるほども読んでないので、感想書いておきたかったけど結局どうもしなかった本をいくつか書き記しておくことにする。人間は案外すぐに忘れちゃうので、未来の自分のために。

  • 文化系のためのヒップホップ入門

文化系のためのヒップホップ入門 (いりぐちアルテス002)

文化系のためのヒップホップ入門 (いりぐちアルテス002)

めっっっちゃくちゃおもしろい。図書館で借りて読んで、あまりに気に入って新刊で買い直してすぐに最初からまた読み直したくらいおもしろい。ヒップホップに詳しくないから、詳しくないからこそ知らないことばっかりでもっと知りたいことばっかりで夢中になって読んだ。今本棚から出して付箋が貼ってあるところを追いかけたけどいっぱいあった。2011年に出たので少し前だけど、ヒップホップの勃興から発展と変容、日本への輸入と受容のされ方なんかについて追いかけていくので古さは関係ない。


例えるなら「万葉集」なんだよ、イケてるビートとかリリックを“本歌取り”するデータベース使った遊びなの、「ヒップホップはあくまでみんなが漫然と考えていることを気の利いた言い回しでラップできれば勝ちってゲームなんですよ」、なんてキャッチーな切り口をはさみつつ、白人文化黒人文化がどう影響しあってるの?結局過激なディスりあいは何が目的なの?テクノやハウスとどうつながったの?ヤンキーのものなの、エリートのものなの?女性ラッパーはどういう扱いなの?ロックとヒップホップが思想的に決定的に違うのはね、日本ではこういう風に捉えられてきてるけどね……などなど発祥のアメリカ本国から日本の話まで、文化的社会的政治的な多種多様なポイントをざざっと洗っていく。

対談を元にしてるから読みやすいし、「ヒップホップは少年ジャンプ」「プロレス」「お笑い」なんて、理解できるワードや概念を散りばめて比較しながら文化としてまるっと解説する。合間にアーティストや曲の名前も山ほど出てくるし章ごとに大量にディスク紹介があるから聞き始めるとキリがない!楽しい!

専門用語が多すぎるんですよ。僕もヒップホップに興味を持つようになって面白かったのは、例えば「レペゼン」て言葉はわりとよく知られているけど、「このトラックはイルでドープだよねえ」とか普通にいいますよね。それ何語だよっていう。そういう独特の言い回しがあって、面白いけど閉鎖的でもある。

これ冒頭の部分なんだけど、そうそうそうってなって一気にテンションが上がった。ヒップホップよく知らないけどなぜか謎のイメージだけが先行してる…って人の視点も含めて拾ってくれる。わたしがヒップホップに興味をもったのはライムベリーとかlyrical schoolとかラップするアイドルを好きになったのが最初で、メインストリームはなんか怖くてとっつきにくそう…と思ってたけどこの本はそういう人にも優しかった。

70年代の終わりにストリートの一角で若者の遊びとして密やかに始まったものがいろんなものを巻き込んでいつのまにかひとり歩きして商業的に成立していく、という過程にぞくぞくする。私はボーカロイド文化のことを考えながら読んだ。一段下に見られているというか、まぁ所詮アマチュアの内輪の音楽でしょ、というところからいろんなものがスタートするんだなと思う。ヒップホップや音楽の話をしているように見えて、もっと広く大きく、自分が好きなものに引きつけて考えられて読んでてとっても楽しかった。超おすすめ。

初音ミクはなぜ世界を変えたのか?

初音ミクはなぜ世界を変えたのか?

並列してこれを。タイトルから分かる通り、2007年に始まる初音ミクを取り巻く物語。こうやって「証言」が形になるのってとても意味があることだなあって思う。ここまでの数年(思えば本当に数年なんですね)で起こったいくつもの事件や転換点、ソフトウェアの開発サイドや曲の作り手なんかの話をまとめてうねりについてまとめてる。何箇所も泣きそうになってしまった。初音ミクはただの萌えキャラでも単なるソフトウェアでもなくて、向こうに人間がいるって、言うまでもないことだけどよく考えると感動的だなって思ってしまう。

大学生の春、渋谷のセンター街で「メルト」が流れてびっくりしてたら一緒にいた友達に「知ってるの?誰の曲?」って聞かれたことを思い出す。「え!? ボカロ曲ってこんなに公の場で当たり前のように流れる感じでいいの!?」って思った、ニコニコ動画自体の知名度も今よりずっと低かったあの頃。今はカラオケランキングやらオリコンやらでボカロ曲が上位を占めるのが当たり前だし、才能を生まれる場所として認知されていて、文化は市場はこうやってできていくんだってことを目撃できているってすごい。

「世界を変えた」というのは言い過ぎ――という声もあるしまぁわかるけど、でも世界って、主観だから。世界が変わったと思ってる人はいるから。ボーカロイドツールでもブームでもなくてカルチャーになってるのが、見ていて聞いていてわくわくする。

やっぱりこのCM、何度見ても好き。「たくさんの点は線になって」。(……でも育てたのはYouTubeじゃないじゃん、とは思ったしこれからも何度だって思うけど!!)

  • よろこびの歌

よろこびの歌

よろこびの歌

Kindleでセールになってて、女子校のクラス合唱が題材の群像劇か、と思って女子校モノ好きだから何の気なしに買った本。最初は普通に読んでたどころか、案外盛り上がり少ないな~文章きれいだから最後まで読むのはできそうだけど、というくらいの姿勢だったんだけど(ごめんなさい)、ある箇所で不意を突かれたようにボロボロ泣いてしまった。朝の通勤中の電車の中で泣いてしまって、反則だよ、と思った。

世界は68億の人数分あって、それと同時に、ひとつしかない。いくら現実逃避したところで、ここで私は生きていくのだ。

うーん、いざ説明しようと思うと困っちゃう。なんだろう、高校生のときってある日突然世界の真理がわかるじゃん。大きな事件とかドラマとかなくたって、本当にどうでもいいタイミングでパッと目の前が開ける瞬間があるじゃん。そういう小説。背筋が伸びる。泣いても笑っても怒っても投げ出したくなっても境遇を呪っても誰かを恨んでも、自分の人生を生きてくれる人は自分しかいないのだ。

  • 聖の青春

聖の青春 (講談社文庫)

聖の青春 (講談社文庫)

3月の電王戦をきっかけに将棋を見始めて、将棋好きな人にとりあえずこれを読め!と貸してもらった数冊のうちの1冊。大崎善生はわりと好きなんだけど、これは将棋題材だから読んでもわからないかな~と思ってスルーしてた。えーーーめっちゃおもしろいじゃん………。普通に後悔しました。

29歳で人生を閉じた天才棋士村山聖の人生の記録。どこまでがフィクション(脚色)でどこからがドキュメンタリなのか分からないけど、そんなのは問題じゃないくらい、生粋のゲームプレイヤーとしての高潔さにやられる。大崎さんのもったいぶっててガラスみたいな水晶みたいな文章がとてもよく似合う。読み進めると止められなくて生活に支障が出た。

しかし、天才の中のほんの一握りの天才しかプロになれなくて、子どもの頃に運命付けられた相手と何度も何度も何度も同じように盤を挟んで向かい合う、って、何その世界漫画でしょ、いやむしろ神話?って感じなわけですよ。わたしの中で将棋は黒子のバスケにめちゃめちゃ近いわけであって……(というとお前は何を言ってるんだと高確率で言われますが本気)。

やっぱり個人的には圧倒的に電王戦に興味があるのでまた3月が楽しみです。


知らないしわからないけど将棋を教えてもらうのが楽しい話 - インターネットもぐもぐ

 

  • 性欲の科学 なぜ男は「素人」に興奮し女は「男同士」に萌えるのか

性欲の科学 なぜ男は「素人」に興奮し女は「男同士」に萌えるのか

性欲の科学 なぜ男は「素人」に興奮し女は「男同士」に萌えるのか

前からタイトルだけは印象的だったから覚えていて、これもKindleで安くなっていたのをきっかけに買った。とにかくひたすらインターネットと人々の欲望をめぐる話をずうううっとしていてとても面白い。最高。世界は広い。

「性欲」って書いてあるけどもっと広く、萌えやときめきやフェチズムを科学していく。男女ポルノはもちろん、ゲイポルノ、やおい、エロ漫画、「絶対領域」、「ふたなり」、トランスセクシャル、ヴァンパイア、全部出てくる。身も蓋もない話をすると、どんな偏屈な嗜好を持っていたとしても結局人間は動物でしかないし、すべては脳神経の刺激とホルモン分泌で決められるのだな……と思える。肉体は抗えない。


まずもう目次からしてアツすぎる。「男は映像を好み、女はストーリーを好む」「圧倒的な少女たち、がんばっているMILF(日本語で言うと“人妻もの”に近い概念)」「なぜ手フェチじゃなくて足フェチなのか」「お尻や乳房など体ばかりに注目するのはなぜか」「女性は優秀な長期投資プランナーである」「ヒーローには『ココナツ』のようであってほしい」「ゲイの男を惹きつけるキュー ストレートの男と違うところは3つだけ」「求む、背が高くてお尻がカッコいい男」「浮気妻と素人娘は競争原理と本物志向の表れ」「男と女の性的欲望の本質を知る」「『むりやり女に変えられた』快感」「そして欲望はイリュージョンを生み新たな次元へ」――これでまだほんの一部、書き出すだけでおもしろくなってきた。すごいでしょ。

今まで性欲って研究対象にしにくかったけど今はみんなの本性がバレるインターネットがあるんだぜ!がコンセプトだから、検索ログからファンフィクションや動画のカテゴリから各種専門サイトの数からソーシャルブックマークのタグから脳科学や社会心理学の実験から次から次への生々しいデータ満載。

いきなりハリポタや指輪物語のBLが引用されるし、アダルトビデオや官能小説サイトについてるタグもガンガン解析してるし、「HENTAI」として世界に轟く日本のエロマンガが「脳にエロさをかきたてるキューがてんこ盛りでいいね!」って褒められるし、もうほんと全部入り。男と女はもう本能として理解しあえないんですね……と思ったあとに、じゃあゲイのみなさんの心と体の動きは?ってところに話題が移ったり、かゆいところに手が届く感じでかなり分厚いけど飽きずにどんどん読める。

男はひとつのキューだけで性的興奮を覚えるが、女はいくつかのキューが集まらない限り、性的興奮の基準に達しないし、基準自体も進化する。

(女性向けファンフィクション、つまりBL=スラッシュの話で)ヘビーなポルノ小説は「PWP」と呼ばれているの。PWPは「Plot? What Plot?(筋?筋なんてどうだっていいわ)」の略よ。

目に写る像や食べ物の味を組み合わせることで驚くべき効果があるのなら、セクシュアル・キューを組み合わせたらどうなるのだろうか?エロチックな作品でも「モナ・リザ」の微笑みに匹敵するようなものが作れるのだろうか?
きっぱり言おう。答えは「作れる」だ。
いくつかのセクシュアル・キューを組み合わせることで生まれる一種の知覚トリックを僕たちは「エロティカル・イリュージョン」と名付けた。

エロティカル・イリュージョン!!!最高!!いみわからない!!!(読めばわかります)いやー、おもしろかった。ちょこちょこ引用されてたこれも読みたい。

女だけが楽しむ「ポルノ」の秘密 (進化論の現在)

女だけが楽しむ「ポルノ」の秘密 (進化論の現在)

 

  • 幻の近代アイドル史

2014年一番おもしろかったのはやっぱりこれだ~~! 思いの丈はすでにたっぷり書いたので以下をご参照ください。


戦前のマジ恋“アイドルヲタク”の生態に迫る「幻の近代アイドル史」 - インターネットもぐもぐ

骨の髄まで超ミーハーなのでみんなが熱狂してるものになんでも首を突っ込みたいと思ってまた1年生きてた。それぞれの熱源を絶対に否定はしたくない、できれば一緒になってお祭に参加したい、と思ってそういう意味では真剣でいるつもりだから、金や情熱を注ぐ対象がくだらないって思われてもわたしは好きだし、同じように好きな人たちのことも好き。ヒップホップもアイドルもそうだけど、メインストリームからはある意味軽んじられがちな、下に見られがちな「くだらない」文化をきちんと見つめて解説して読みといてくれるものに元気出るし好んでるんだなってことが書きながらわかった。


2015年も「信仰の現場」をたくさん見たいし行きたい知りたいよ~~!というかここ数ヶ月新しいものを学んでいないのでフラストレーション。2013年は毎月1つ新しい何かに手を出すことを目標にしていたのでした。

今興味がある世界はゲーム実況(女の子たちの熱狂の根源をもっとちゃんと理解したい)、ディズニー(パークヲタにもいろんな視点があってすごいと聞いて)、Wikipedia(主なき戦争の世界)、ロードバイク(沼に落ちていく様をもっと仔細に聞きたい)、フォント(ハマるとどうなるの!?フェチズムにぞくぞくしたい)、アメコミ(作品としての魅力も二次創作の話もものすごく興味ある)……あたりなので教えてくれる人いたらお声かけください。それ以外でももちろんいいです。布教されたい欲。超前のめりに話を聞くのでぜひお茶してください。

信仰の現場―すっとこどっこいにヨロシク (角川文庫)

信仰の現場―すっとこどっこいにヨロシク (角川文庫)

2014年の振り返りはまた改めて。今年も元気です。

さよなら、2014。

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2015年が始まって10日ちょっと経って、どろどろと溶けるように時間は否応なく過ぎていくんだなって若干憂鬱になる。あっというまだな~~。

毎年書いてるから今年も1年の振り返りを書こうと思うけど、正直そんなに特筆すべきことがない。というか、よく思い出せない。何を考えてたのか、何に悩んでたのか。あんまり身辺に事件がなかった。まぁそういう意味では書かなくてもいいんだけど、このシリーズは未来の自分のための記録なので、毎年書き続けることに意味があるので、時間を決めて今からだらだらと思いつくままどうでもいいことを書き上げる。

よーいスタート。

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スピッツのために初めて行った沖縄、最高に楽しかった。幸せすぎた。

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ヘルシンキは思ったよりずっと海が近くておどろいた。とってもいいところだけど整然としてまともすぎる、という感想。


2013は人生で一番楽しい1年間でずっとアドレナリン出まくってて、この幸せを来年のわたしが超えられる気がしないって思っていたけど、案外そんなこともなく2014も年がら年中わりとハッピーだった。ハッピーになるためのツールがだいぶ定番化してきた、が正確な表現かも。

現場数を数えたら、ジャニーズ12、AKB/NMBとか乃木坂とかその他女子ドルが28、宝塚12、テニミュ関連のあれこれが7、その他お芝居的なものが18、で、ジャンルにくくれないのがまぁ他にもあれこれあるから……たぶん一昨年よりは減ったとはいえ……。好きなものが増えると雪だるま式に見たいものが増えていくのでうれしいし楽しいけど、麻薬みたいだ。幻想の効果が切れる前に新しい非現実を摂取しないと死ぬ。


初めてのこといろいろあったけど、SMAPのコンサートに行けたのとってもうれしかった。これまでもこれからもアイドルでいること、芸能に生きて死ぬ運命を引き受けること、老若男女の愛を受け止め続けること、について考えた。すごい仕事ね。足かけ3年、いろんなものを浴びるように摂取して知りたかったいろいろの根源というか、1つの完成形というか、を目の前で目撃したのはちょっと自分のなかで第1章の終わりという感じでじーんときた。


「お勉強野郎」として(とあえて)ジャニーズや宝塚やお芝居に意識的に入門しはじめたっていう経緯は再三言ってることなんだけど、やっぱりステージがすきだな~。勉強するぞ!って気持ちが消えてきた今だから改めて思う。何を見ててもとても楽しいんだけど、それってとにかくテキストにできるものをずっと探してるような気がしてきた。

最近思ってるのは、文章書くことが得意というより、見たもの聞いたことを文字に起こすのが得意なんだなってことだ。これは案外結構意外にわりと、違う。批評じゃなくて感想を書くんだ、という気持ちはどんどん強まってる気がする。あんまり自分の名前で何かをしたためたいって欲がなくて、だから誰のものでもいいTwitterが、適当に目に入ったからRTするような世界が相も変わらず結構好き。


ブログは結構書いた気がしてるけど案外そうでも…なかった…?(その前より少ないことに今気付いた)いくつか持ってる場所、全部気持ちの上では役割が違ってだいぶ安定してきた。

書きたいネタいろいろあるんだけど、このへん書かないと忘れそうだからどうにかしたい。何かの感想とかじゃなくて考えてることを書くのって、それなりにきちんと仕上げたくなっちゃって自分でハードルあげてしまう。内向きの現象を外向きに翻訳することが楽しいし好きだしめっちゃやる気出るんだなってやっとわかってきた。

  • 女子アイドルはそこそこ女ヲタがいるのにジャニーズの男性ファンが少ない理由の仮説
  • アイドルとBLの楽しみ方がわたしの中では似てる話
  • 推し(女子ドル)と担当(ジャニーズ)と贔屓(宝塚)、ガチ恋(女子ドル)とリア恋(ジャニーズ)と本気愛(ジャニーズ)の違い
  • 二次創作における創作フォーマットとしてのLINE
  • 大学時代はそうでもなかったのに働き始めてからおたくに出戻ってる友人が多い件
  • 1ヶ月で世界が輝くジャニーズ入門(2013年に書きかけて盛大に放置している……)


オンオフ関係なく、何度も思ったのは、なるべく機嫌よく生きてるといいことあるな、ってことだ。超大事。媚びるとかおだてるとかじゃなくて自分が機嫌よくいること。すべてはこのためって感じだった。休日に予定を詰めるのも、爪の先をきれいに染めるのも、新しい化粧品を買うのも!!機嫌よく生きるってめっちゃやりやすい目標だと思う。今年ももっと手札を増やすぞ。




好きな女の子が2人ともセンター曲があったのも2014幸せイベントだった。。


年末年始に大学の友人たちにあって、留学とか転職とか結婚とか、みんな考えていて偉いなぁと思った。重なると困るからうまいことずらして披露宴入れてね、って笑う。世界はまわってるんだなあ。恋愛は都市伝説じゃないんだなあ。少しずつ時間は積み重なるし、どんなに年をとっても途切れず「初めて」が待ってるんだな~。


わたしがこんなネタを産んでるあいだに友人各位は。

あとはそうですね、事件としては、ブログもTwitterも親にバレたかもしれません。ええと……。
とりあえず今年も楽しいインターネットになりますように。

新書「『タカラヅカ』の経営戦略」超おもしろかった 阪急の駅員→宝塚大劇場総支配人になった人がAKBと比較しながら解説する

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めちゃくちゃ面白かった。
新書~って感じのタイトルだし知り合いのヅカヲタのお姉さんにすすめられなかったらスルーしてたと思うけどものすごく面白かった。1日で読み終わるのもったいなくて後半半分を次の日までとっておいたくらい。
宝塚を知らなくても、ビジネスとしてのステージエンタメに興味がある人だったら楽しく読めると思う。
だって、100年だよ。100年続いてきてるわけだよ。すごいことだよ。


著者の森下さんは、阪急に入社して普通に車掌や運転手をやってから歌劇団に異動になって、星組プロデューサーをして、宝塚大劇場の総支配人をやってからの梅田芸術劇場の役員という経歴の人。しかし阪急、鉄道会社だから人事異動の1つとして駅員さんからエンタメビジネスに動かすの冷静に考えて振り幅すさまじい。でも経営戦略としてインフラと別軸の収益源として成立させているからこそ、普通の芸能ビジネスと少しニュアンスや側面が違ってて、ある意味ドライな感じで視点が面白い。

ビジネス戦略が整理されてて、そう!こういうの!読みたかった!!って感じ。まず「はじめに」の時点でこんな感じで期待しかない…!ってなる。

「100年も継続する」ビジネスモデルを以下のように特徴づけることもできます。
①歌劇作品を「創って作って売る」垂直統合システムの存在
②興行ビジネスで最も重要な「自主制作」「主催興行」の質・量両面での充実
③卓越した独特の著作権管理手法
④地方での興行を上手く取り込んだ実質的ロングラン興行戦略の実践

こんな感じでガツガツと、およそ感情論とかけ離れたワードがたくさん出てきて最高です。私が一番興奮したのは「阪急が宝塚歌劇を保有している意味、それはまず、親会社である阪急阪神ホールディングスの株主対策の一面です」「つまり、買収防衛策という点で、個人株主対策は必須となるのです」ってところ。アイドル文化とかファンの心理とかをふわっとまとめた評論家のみなさんの書物もそれはそれはそれでいいし意味あると思うんだけどだけど、数字や用語を定量的に拾いながら経営サイドの話を、しかも宝塚様のお話を、拝見できるなんてレアチャンスでうれしすぎる!!


とはいえ数字の話だけじゃなくて、リアルな運営の話とかカルチャーや姿勢の話もいろいろ出てくる。

宝塚歌劇は女性だけの歌劇団で独特な衣装とお化粧、という外見的なことだけじゃなくて、音楽学校から一貫したある意味閉鎖的な人材教育環境、東西の専用劇場を中心にビジネスとしての利益最大化を目指したシステマティックな興行体制などなどシステムとしていろいろ独特で、歴史の積み重ねもあるけど、分かりにくいっちゃ分かりにくい。けど、改めてそっちの側面から説明されるとなるほど~って思う。こうやって具体的なものに言及してくれると、例えば私だったらAKBとかジャニーズとか2.5次元舞台と言われる諸々のあり方とかと比べたくなる。何が強くて何が弱いのか。どこがどう時代や客層に合わせて変わってるのか。

内情の話だと、音楽学校の卒業生から組子を選ぶ組付きプロデューサーによる“ドラフト会議”、必ず来るトップスターの卒業の日を見据えた上演演目決めの駆け引き、劇場支配人として稼働率を上げるべくの奮闘、機材トラブルで上演中断に陥った際のトラブルシューティング、とか、具体的な公演名や生徒さんの名前(柚希礼音さん、稔幸さんなどなど)あげながら書いてくれてるのに結構ドキドキする。この2年くらいしか知らない私ですら、だから彼が実際関わってた期間の宝塚を知ってたらますます、だと思う。

あとバウホールやら日本青年館やら中日劇場やら博多座やらファンにはお馴染みの劇場の名前も出てきてそれぞれの評価や使い勝手、位置づけが明らかにされてるのもおもしろい。青年館はキャパが中途半端で結構難しいとか、名古屋は東京にも関西にも日帰りできるから宝塚としては中日劇場は大事でぜひ新規にお客さんを取り込みたい場所とか。


後半では、まるまる1章使ってガッツリAKB48との比較。

若干突っ込みたいところはあるけど、それでもだいぶ的を得ていて(的を得てない比較だって世の中には山ほどありますからね)どっちも追っかけてる自分としても楽しく読めた。

これも冒頭で「双方に共通するコンセプトとして『シロウトの神格化』というフレーズを使っていきたいと思います」ってフレーズが出てきた時点で期待してたのですが裏切られなかった……。そうなんだよ、シロウトの、神格化。“私の”神様に近づけていくプロセスなんですよね。


比較の視点としてあげてるのが5つあって、どれも考えがいがあるので詳細はお読みください。

①必然性と偶然性
②閉鎖系と開放系
③近接性と結界
④物理的アクセスと心理的アクセス
⑤卒業とホーム・カミング

常設劇場を拠点に持ってること、明確なセンターorトップ、はっきりした卒業制度、とかAKBと宝塚の共通点(…というか真似た点というべきかもしれない)はあるわけですが、ファンとの距離感、ファン組織の統制、立ち位置ゼロ(舞台の真ん中)に求められるもの、はもちろん違うわけで具体的な現象から背後にある運営的な思惑、ビジネス的な視点まで考察や推測してて読み応えある。「『コミュニケーションを売る、見せ方・売り方を工夫する』という意味で、宝塚歌劇AKB48は時代を超えた共通項を持っているのは間違いありません」。ほんとにな~~!

で、AKBとかブロードウェイのあれこれを踏まえて最後にこれから宝塚歌劇が新たに提供すべき商品、コミュニケーションとして提案してるものが、ほんとそれ……!ってなるのです。これは宝塚だけじゃなくて、ステージエンタメなんでもそうだと思う。うーん、いや、ジャニーズは違うかも。違うかもってなんとなく思っちゃう自分の心理も考え始めるとおもしろい。とにかく今このネット全盛期を踏まえるとそうだよね、ってなる妥当な結論。……ここまで引っ張って何かは言わないよ!読もうね!


本論とは少し逸れるんだけど、「平日昼の空白」問題が超興味深かった。宝塚の新公演はほとんどの場合、金曜に幕があく。実際に観劇したりネットや知人の評判を見てから買い足す人が多くて、最初の月~金のチケットがどれだけ幕が開く前に売れてるかに成否はかかってる…って話なんだけど、これってこれからますますどうしようもないよな~て思った。兵庫の宝塚大劇場は平日の公演時間が11時から、13時から、15時からの3パターンで、これって勤め人には絶対に無理な時間なのだ(東京は平日18時半からもある)。しかも宝塚は梅田から30分以上かかる。客層に女性が多いから特に目立つんだと思うけど、働いてる人は増えていくに決まっているよね。働いた金を週末に使ってるんだもんねえ。

もちろん、舞台は1人でも楽しめるエンタメだから平日休みの人もファンになりやすい(実際友人に何人もいる)って側面はあるけど、多分そういうことじゃなくて。「平日の昼」をターゲットに娯楽を提供するのはそもそも広く難しくなっていくよなぁって話。きっとたくさんのところで起きてそうだ。

いやーほんとにおもしろかった。Kindleでハイライトした場所ぽちぽち読み直してるだけでまだ楽しい。とてもおすすめです。

最後に直近の公演案内でもしておきます。

  • 白夜の誓い ―グスタフIII世、誇り高き王の戦い―

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宙組公演 ミュージカル『白夜の誓い―グスタフ三世、誇り高き王の戦い―』 | 宝塚歌劇公式HP

宙組・凰稀かなめ様の退団公演。「ロココの寵児として、北欧史にその名を残すスウェーデン国王・グスタフIII世の波乱に満ちた生涯を描くミュージカル」……なんですが私が不勉強なのもあるけど話は駆け足でちょっとなんか突っ込みどころがありまくる。とにかくかっこいい衣装だらけで眼福です。かなめさま~~。2幕のショーの歌がものすごく耳に残る。

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宝塚歌劇 雪組公演『ルパン三世 ―王妃の首飾りを追え!―/ファンシー・ガイ!』
「宝塚でルパン三世やるんだよ」って言うと十中八九「え????」と言われるけど本当です。東京では来月後半からなんですけどチケットが……全然とれない……。演目がキャッチーすぎるのもあるし、早霧せいなさん、咲妃みゆさんの雪組の新トップの大劇場お披露目公演なのでかなりの激戦です。ちゃんとルパンなので、興味ある方はぜひ最寄りのヅカヲタに耳打ちしてみてください。なんとかしてくれるかもしれません。。

このあとも、柚希礼音さん夢咲ねねさんの星組トップコンビの退団公演、タイトルからしてギラギラしまくりの「黒豹の如く」、かなりの確率で非ヅカヲタに「何このきれいな人……」と言われ、昨年「エリザベート」で演じたトートがあまりに2次元すぎて実在が危ぶまれている(私の中で)明日海りおさん率いる花組「カリスタの海に抱かれて」、グスタフであまりの輝きにびっくりした、舞台でのお美しさに意識がぼんやりしてしまう宙組新トップ朝夏まなとさんのお披露目公演キラキラミュージカル「TOP HAT」、レスリー・キーさんによる龍真咲さんのアー写があまりにかっこよすぎてこの小さな写真だけで期待していいんでしょうか?って前のめりな気持ちになる月組「1789-バスティーユの恋人たち-」などなどが控えております。「宝塚、1回見てみたいな~~」って気分のみなさま、2015年ぜひとも……!きっとハッピーになれるよ!


しかし年が明けてから活字欲が強くてすごいハイペースで読みまくってる。さっき読み始めた本もかなり期待できそうな出だしなので次のエントリも本の話になるかもしれません。Kindleは最高に幸福な悪魔の道具。

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